耐溶剤性中空糸膜モジュール
WINSEP® MF / UF
有機溶剤系で使える全く新しい分離膜で
プロセス革新を実現。
ユニチカ独自のポリマー加工技術を用い、従来無かった「有機溶剤系で使える分離膜」を開発しました。製造工程での目的物濃縮、不純物除去、廃溶剤の再生といった分野で省エネ・低コスト化に貢献します。
特長
- 製造工程における省エネ・省資源・低コスト化に貢献します。
- 各種溶剤中からナノ微粒子や溶解ポリマー成分を分離可能!
- 非加熱プロセスで熱に弱い成分も分離可能!
中空糸膜による分離イメージ

分離システム構成例

WINSEP® 膜モジュール外観

使用可能な有機溶剤の例
- アルコール類(メタノール、IPA等)
- 炭化水素類(ヘキサン、トルエン等)
- ケトン類(アセトン、シクロヘキサノン等)
- エステル類(酢酸エチル、PGMEA等)
- エーテル類(THF、PGME等)
- その他(ピリジン、NMP、DMAc、DMF、DMSO等)
※その他の溶剤についてもお問合せください。
耐溶剤性中空糸膜WINSEP®の特長
有機溶剤系での使用も可能!
■ WINSEP®の各種溶剤耐性試験(2ヶ月浸漬)
分類 | 浸漬薬品 | 強度 | 伸度 | 重量 | 分子量 | 粒子阻止性能 |
---|---|---|---|---|---|---|
炭化水素 | ヘキサン | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
トルエン | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
ケトン | シクロヘキサノン | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
エステル | 酢酸エチル | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
PGMEA | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
エーテル | THF | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
PGME | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
塩基性化合物 | トリエチルアミン | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ピリジン | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
アルコール | メタノール | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
イソプロパノール | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
高極性 | NMP | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
- PGMEA
- プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
- THF
- テトラヒドロフラン
- PGME
- プロピレングリコールモノメチルエーテル
WINSEP®は比較的強い有機溶剤でも使用できる
(フェノール類、含ハロゲン系、強酸、強アルカリは除く)
WINSEP®ラインナップ
※10,000 Da以下も開発中です。ご要望の際はお気軽にお問合せ下さい。
WINSEP® MF 分離事例
金ナノコロイドの分離試験

(金コロイド2.5ppm)
- 膜
- WINSEP MF-10nm
- 溶剤
- 水
- 溶質
- 金ナノコロイド 10nm/40nm

粒径10nm、40nmの金コロイド粒子をほぼ完全に阻止
銀ナノ微粒子インクの分離試験

(銀ナノ微粒子20nm、10ppm)
- 膜
- WINSEP MF-10nm
- 溶剤
- 水
- 溶質
- 銀ナノ微粒子 20nm

市販銀ナノ微粒子インクを完全に阻止
エマルション分離試験

経時変化を確認
- 膜
- WINSEP MF-10nm
- 溶剤
- 炭化水素系洗浄剤
- 溶質
- 水(1wt%)

炭化水素系洗浄剤から長期間にわたり水の除去が可能
有機溶剤対応精密濾過膜モジュール標準仕様
モジュール型式 | MF 005-3 | MF 005-4 | MF 010-3 | MF 010-4 | MF 040-3 | MF 040-4 | MF 100-3 | MF 100-4 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
仕様 | 公称孔径 | nm | 5 | 10 | 40 | 100 | |||||
有効 膜面積 | 太膜 タイプ | m2 | 0.05 | 0.37 | 0.05 | 0.37 | 0.05 | 0.37 | 0.05 | 0.37 | |
細膜 タイプ | 0.08 | 0.61 | 0.08 | 0.61 | ― | ― | ― | ― | |||
純水 透過量*1 | 太膜 タイプ | L/h | 14 | 111 | 20 | 154 | 78 | 618 | 196 | 1545 | |
細膜 | タイプ | 27 | 209 | 37 | 291 | ― | ― | ― | ― | ||
ろ過方式 | 内圧・クロスフロー | ||||||||||
使用 条件 | 最高圧力*2 | MPa | 0.4 | ||||||||
常用温度*3 | ℃ | 50 | |||||||||
材質 | 中空糸膜 | ナイロン樹脂 | |||||||||
ハウジング | ナイロン樹脂 | ||||||||||
接着剤 | エポキシ樹脂 | ||||||||||
モジュール寸法 | 外径 長さ | mm | Φ20 315 | Φ38 600 | Φ20 315 | Φ38 600 | Φ20 315 | Φ38 600 | Φ20 315 | Φ38 600 | |
接続口 | 原液側 ろ液側 | R1/4 R1/8 | R1/2 R3/8 | R1/4 R1/8 | R1/2 R3/8 | R1/4 R1/4 | R1/2 R3/8 | R1/4 R1/4 | R1/2 R3/8 |
太膜タイプ:中空糸膜内径0.60mm、細膜タイプ:中空糸膜内径0.28mm
*1 測定条件:温度25℃、圧力0.1MPa *2 25℃使用時 *3 水使用時
■使用可能な有機溶剤(例)
アルコール類、ヘキサン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、乳酸エチル、THF、ピリジン、PGMEA、PGME 等
■使用不可能な有機溶剤
フェノール類、トリフルオロ酢酸、HFIP等
■特別仕様で使用可能な有機溶剤
NMP、DMAc、DMF、DMSO等
(事前にご連絡ください)
■想定される適用分野
- 液晶・半導体業界での超微細異物濾過
- インキ・塗料業界での濃縮、異物濾過
- 各種有機溶剤中の異物濾過
WINSEP® UF 分離事例
長期安定性試験

- 膜
- WINSEP UF-80K
- 溶剤
- PGME/PGMEA=7/3
- 溶質
- 酪酸酢酸セルロース(CAB) Mn=70,000
1年間で阻止率、透過量を維持し、
モジュールの欠陥なし
⇒ 耐有機溶剤性モジュールとして実用可能
モジュールの欠陥なし
⇒ 耐有機溶剤性モジュールとして実用可能
ビタミンの分離

- 膜
- WINSEP UF-1k
- 溶剤
- メタノール
- 溶質
- ビタミンB12(V.B12) MW=1,350
- 分子量1000の物質を分離
- メタノール溶液中で1カ月間性能安定
有機溶剤対応限外濾過膜モジュール標準仕様
モジュール型式 | UF30-3 | UF30-4 | UF50-3 | UF50-4 | UF120-3 | UF120-4 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
仕様 | 分画分子量*1*2 | Da | 30,000 | 50,000 | 120,000 | ||||
有効膜面積 | m2 | 0.07 | 0.42 | 0.07 | 0.42 | 0.07 | 0.42 | ||
トルエン初期透過量*3 | L/h | 0.7 | 4.3 | 4.8 | 30 | 17 | 105 | ||
膜内径 | mm | 0.45 | |||||||
ろ過方式 | 内圧・クロスフロー | ||||||||
使用 条件 | 最高圧力*4 | MPa | 0.4 | ||||||
常用温度*5 | ℃ | 50 | |||||||
材質 | 中空糸膜 | ナイロン樹脂 | |||||||
ハウジング | ナイロン樹脂 | ||||||||
接着剤 | エポキシ樹脂 | ||||||||
モジュール寸法 | 外径 長さ | mm | Φ20 315 | Φ38 600 | Φ20 315 | Φ38 600 | Φ20 315 | Φ38 600 | |
接続口 | 原液側 ろ液側 | R1/4 R1/8 | R1/2 R3/8 | R1/4 R1/8 | R1/2 R3/8 | R1/4 R1/4 | R1/2 R3/8 |
*1 水溶液中のデキストランを指標物質として算出した値です。*2 低分画分子量品も開発中です。詳しくはお問い合わせください。 *3 測定条件;温度25℃、圧力0.1MPa *4 25℃使用時 *5 水使用時
■各種溶剤の初期透過量
モジュール型式 | UF30-4 | UF50-4 | UF120-4 | |
---|---|---|---|---|
分画分子量 | 30,000 | 50,000 | 120,000 | |
溶 媒 | ヘキサン | 7.0 | 74 | 197 |
アトセン | 7.4 | 59 | 222 | |
THF | 4.9 | 46 | 150 | |
トルエン | 4.3 | 30 | 105 | |
メタノール | 4.1 | 36 | 108 | |
エタノール | 2.1 | 19 | 53 | |
PGMEA | 2.7 | 16 | 62 | |
NMP | 1.4 | 11 | 35 | |
水 | 1.4 | 14 | 59 |
(L/h・0.1MPa)
■想定される適用分野
- タンパク質・各種中間体等の濃縮
- 抽出回収における濃縮・分離
- 液晶・半導体業界でのレジスト分離
- 均一系触媒の回収再利用
- ポリマー重合廃液の再利用
< 2022年3月23日作成 >