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釣りのマナーと環境への配慮。


ある人が僕のところに来て、「ヒロさんのビデオだけは、うちの子供たちに見せたい」と言ったんです。「どうしてですか」と僕は聞いたの。そしたら、「他のビデオを見ていると、多くの人たちはバスを釣り上げた後にゴミみたいにこうピンと投げてるんですよ。こんな小っちゃい魚が空中からいきなり水に叩きつけられたら、やっぱり痛いだろうと思うんです。でもヒロさんは、もっとデカクなれよと、水までこう持っていって、ちゃんと返してあげてますよね」と話してくださいました。 それって僕は自分で考えてやっていたことじゃないんです。ただ魚が好きだから自然にやってたことなんですね。

日本は他に食べる魚が多かったこともあって、キャッチャ・アンド・リリース率って、世界でも随分高いんです。世界中どこに行っても、日本人のアングラーほどマナーがいい人種はいないと言われる位 、キャッチャ・アンド・リリースに関しては進んでいますね。 ところが反面、ゴミの問題とか釣りのアプローチも含めて、こういうことに関してはものすごく遅れてると思う。 毎年ここに来るとお願いしているのが、「自分の行動をもう一度見直してください」ということ。僕は自分でできないことを人にやってくださいとは言いません。自分でできることしか人に頼まない。僕にできる事って何かというと、落ちているゴミをたった1個でも拾ってゴミ箱に入れること。一人一人がこれをやるかやらないかで、環境へ及ぼす影響は大きく変わってきます。 アマゾンのジャングルの奥、人が一人も入ったことのないところに釣りに行ったことがあるんですが、自然ってこんなに美しいんだと思った。あの美しさは人間が保つ気になれば、いくらでも保てると思うんです。

僕の友達が、もうすごい時間をかけて山を越えて、渓流の源流地帯まで釣りに行ったんです。そしたらそこにえさのパッケージが捨ててあった。それで幻滅して、ロッドをふる気もなくなったって。日本は面 積自体が狭いから、ほとんどのところに誰かが入っているでしょう。アマゾンは広いから、本当に入ったことのないところもある。でも、そこにある自然を人が守ろうとするかどうかで、壊れもするし、維持もできるよというとことなんです。皆さんもこの辺を是非、考えてみてください。



 
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