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釣行記

釣行レポート

2012年9月

ズル引き釣りで狙う秋の夜のアオリイカ

ベストな釣り場

ズル引き釣りは、朝夕のマヅメや夜に浅場で行うのがよい。砂浜、砂利浜、ゴロタ浜、岩礁の散在する岩場など、シャクリ釣りの人が根掛りを恐れて敬遠しがちな場所が狙い目だ。アオリイカがひそんでさえいれば、かなり沖の方まで底の見えるような遠浅でも問題なく釣りが出来る。
釣り場は広いほど探り甲斐があるが、陸の地形が目に見えて変化する付近、カケアガリ、岩礁部、潮の当たりのよい場所や流れのぶつかる場所や沖へと潮が出ていく場所、流れが緩く渦を巻く場所など、潮流に変化の見てとれる場所がポイントになりやすい。
むろん、このような第一級の場所を重点的に釣っていくが、いかにも釣れそうにない底の地形に変化の乏しい淀んだ浅場でも秋のアオリイカはけっこうエギにちょっかいを出してくるので、時間的に攻めきれないほどすばらしいポイントが目白押しの場所でないかぎりは一応当たってみるのがよい。
外灯で明るい場所のほか、暗がりでもアオリイカはエギを抱くので、明るい暗いは大して気にすることはない。
このほか、ズル引き釣りは、漁港の堤防、岸壁、波止など適度に水深のある場所でも楽しめる。しかし、こういうエリアは圧倒的多数派のシャクリ釣りの人で昼夜を問わず混みあうためエギに対する警戒心が半端でない。それなら、あっさりこういう場所は遠慮して、先行者の少ない浅場で、のびのび好きなように釣るのが精神衛生上もよいに決まっている。
まあ、それでも楽しみ方は人それぞれちがっていいわけだから、大人数でテクニックを競い合い、釣果合戦をすることこそエギングの楽しみの第一だと考える人は、人なかに割って入って昔の剣客よろしく腕を試し合うがよかろう。
私は食べておいしいサイズが5ハイか10パイも釣れたらそれで満足なので、それくらい釣れたらさっさと道具を片づけて帰ってしまう。だから、釣りをするのはせいぜい2時間まで、思うように釣果を稼げないときでも3時間程度である。
そのくらいが健康にもちょうどいい。

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混みあっていなければ水深のある漁港もポイントと成り得る。

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底の荒い岩礁地帯を試釣する。初めての釣場は明るいうちによく見ておこう。

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岬の岩場を移動するときは細の注意が必要だ。

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岩礁地帯は明るいうちに釣場をよく見ておくと良い。 

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浅場でも条件次第で市販のエギをそのまま使う。

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夕暮れが近付くと胸が躍る、そろそろ時合だ。

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夕暮れ、海面へ小魚を捕らえにアオリイカが浮上した、すかさず表層を探る筆者。 

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ボトムを狙うとマダコも釣れる。

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シーズンイン直後の私の釣果、これからサイズもよくなるはずだ。

風、波、うねり

浅場は風が及ぼす波の影響をもろに受けるので風と波を睨んだポイント選びが重要だ。また風が弱くても、うねりのあるなしで微妙に使うエギが変わってくる。それはエギのサイズよりも、むしろ重さに関係が深い。うねりのなかではオモリを軽くしたズル引き用のエギは浮き上がりやすいものだ。状況をよく見て、それなりに適したエギをチョイスする必要がある。あるいは糸オモリを巻き足して調整するべし。
PEで釣りにくければ風に強いナイロンラインの出番も少なくない。
風が強く吹いて海が荒れているなら風裏を選んで釣るよう心がける。少しの波はアオリイカのエギに対する反応をよくするばあいが少なくないが、ほんとうに荒れてしまったら逆効果である。小さな岬の岩場の陰や入江になった場所で、狭い範囲が風裏となっているような場所はとくに狙い目だ。このような場所は、海が荒れるとベイトフィッシュが溜まりやすく、避難場所のほか餌場としての魅力も増す。連続ヒットも夢ではないので、見逃すことはできない。
むろん、釣りをする側からしても釣りやすくて助かる。

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信頼性の高いユニチカのPEライン。

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強風時はナイロンとフロロリーダーを使用。

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夕まずめは、条件次第で入れグイとなることも。

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表層でアオリにエギを抱かせたミキカツさん。

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シリアスな表情の滝伸介。ほんまは釣れて嬉しいくせに。

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横風のなか細仕掛で臨んでの1パイ。

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エギS2を捕らえた良型。

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シーズン直後の私の釣果、これからサイズもよくなるはずだ。

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釣りたてのアオリイカの胴部。その斑紋は抽象アートを見ているようだ。

道具と仕掛

釣りの道具というのは個人の嗜好の問題だが、ここでは参考までに普段私が使用しているタックルを紹介してみたい。
ズル引き釣りは常に仕掛けにテンションがかかっているので、ロッドが硬いとその違和感からエギを抱きかけてもすぐにやめてしまうのではないかと心配する向きもないではないが、まったく私はこだわらない。ロッドは硬くても軟らかくてもかまわないが、全体的なバランスを損なわぬよう配慮して選ぶ必要があるのは確かだ。繊細な仕掛けには軟らかめ、太仕掛けに重いエギを用いるならしっかりしたロッドを選ぶ。潮流の速さや波の程度、風などを睨んだ道具選びも重要である。
私は、2種類のタックルを使い分けている。
出番の多いのは、普通のエギングタックルだ。これは、秋の新子のアオリイカのサイズに見合う比較的ライトなもので、瀬戸内のシャクリ釣りの人が使うのと同じものである。ロッドがノリーズ・エギングプログラム80、リールがダイワ・エメラルダス2506、ラインがユニチカ・キャスラインエギングスーパーPEII0.5号か0.6号、あるいはキャスラインエギングスーパーPE8 0.6号、リーダーがキャスラインエギングリーダー2号か2.5号という取り合わせだ。
足場の高い釣り場で、風(とくに横風)が釣りに悪い影響を与える場面では、これから紹介するタックルが頼りになる。
ロッドがノリーズ・スローリトリーブ710F、リールがダイワ・カルディアキックス2004、ラインがユニチカ・ナイトゲームTHEメバルスーパーPE4lb(0.3号)、リーダーはキャスラインエギングリーダー1.75号、2号である。
このように私の道具選びは主に風や海の荒れ方の程度でどちらの道具を使用するかを決めるが、重たいエギを遠投してカケアガリの沖の深場だけを探って手前の浅場は釣らずに素早く仕掛けを回収するといったばあいには、むろん丈夫なエギングタックルの出番となる。
横風が気になるときは、さきにも述べたように尺メバル用のタックルを代用して細仕掛けで釣るが、足場の高さや風の程度に応じてリーダーの太さや長さを変える。フロロカーボンのリーダーは比重が重く、長さや太さを変えることで海中での仕掛けの落ち着きをよくすることが可能だ。とくに足場の高い場所から浅場を狙うときは、仕掛けが風に吹きさらされて、たいへん扱いにくい。とくに横からの風の影響は甚大である。エギもオモリをカットしたりオモリに穴をあけたりして軽くしたタイプを多用するため風の影響はなおのこと大きい。このエギの足りない重量を補う意味でもフロロカーボンリーダーの果たす役割は小さくない。
もし、それでも釣りあぐねるようならば、替えスプールにセットしておいたナイロンラインとフロロカーボンリーダーの仕掛けに取り換える。ナイロンはPEに比べ比重が重く、撚り糸ではないため風の抵抗を受けにくい。ナイロンラインにはユニチカ・ナイトゲームTHEメバルナイロン5lb、リーダーにはキャスラインエギングリーダー2号、2.5号を使用する。
ただし、ナイロンはPEに比較して感度が鈍く、ラインを通して手元に海底の状況が伝わりにくい。そのぶん底が荒ければ根掛りが頻発したりもするので、PEかナイロンか、よく考えて選ぶようにしたいものだ。

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エギS2.そのまま使ったり穴をあけて軽くしたりして使う。

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エギングスーパーPE8は摩擦抵抗が少なく遠投しやすい。強度も抜群だ。

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ラインはPE、ナイロンを使い分ける。

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強度の高いエギングスーパーPEIIならこのサイズでも0.5号でOK!

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潮目でアタリが来た。夕まずめが近づき期待が高まる。

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春の親イカ3.5号シャローに穴をあけてさらに軽くしたエギでキャッチ。

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足場の高い場所では風の影響を考慮して釣る。

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やや水深のある足場の高い堤防では調整しないエギの出番も多い。

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底の荒い浅場はズル引き釣りの得意とするフィールドだ。

エギのチューニング

エギは、桐製、硬質発泡素材の両方を使用するが、自分なりに手を加えた半自家製の出番が最も多い。その工夫とは、オモリに穴をあけるかオモリを一部カットした軽めのエギを使用するということ。硬質発泡素材のエギならユニチカ・エギS2ノーマルタイプの3号を改良したものがもっとも出番が多い。カラーは、ピンクグラマーブル、オリーブ(アジ)グラマーブルが好きだが、夜は配色で釣果に大きな差が出るとは思っていない。
ただ、当り外れの少ないのが下地に赤テープを用いたものだという説には少なからず説得力があると個人的に思っているのは偽らざるところだ。
しかし、これも圧倒的というレベルではなく、信じる者は救われるという程度でしかないのかもしれぬ。
エギに浮力を持たせるための穴は、電動ドリルで2カ所あける。前側を大きく、後方にも小さな穴をあけるのが私流だ。大きい方の穴は、その穴の大きさを変えて、浮力にちがいを持たせるよう配慮している。硬質発泡素材のエギは桐製に比べ浮力に乏しいから少しくらい穴の大きさを変えても沈み方に目立った差は生じないと思われがちだが、ラインにつながれたエギは仕掛けを張ると頭がやや上を向く。すると、オモリを軽くしたエギは腹全体で潮に乗るため、わずかな重さのちがいでも、リーリングをはじめると泳ぐ層がちがってくる。
私は、ズル引き釣り用のエギというのは、底の石の頭にエギのオモリが軽くぶつかったとき、その反動でふわりと少し跳ねあがり、浮くとも沈むともなくわずかの時間その場にただよっていてくれるような出来ばえのものが理想的だと思っている。まちがっても鼻ッ面からゴッツン、ガッツンと底にぶつかって貼ってある布の生地がひどく傷んでしまうようなありさまでは、とても好釣果は望めない。つまり、頭が下がってカンナを取り付けてある尻があがった姿勢で底を強く叩きながら泳ぐようなエギはよろしくないということである。
このほかにも、このうえなくオモリを軽くしたエギに、状況に応じて糸オモリを巻き足したり、また巻き足した糸オモリの量を減らしたりすることで浮力を調整し、釣りたい層を自在に釣れるように仕向けるという手もある。
最後にカンナであるが、全傘がよいか、半傘がよいか、私は半傘を好むので、全傘仕様のものは下側をラジオペンチ等で折り曲げるようにしている。全傘のほうが鈎がかりする確率が高くヒット率があがるという人も少なくないが、底の海藻やゴミを引っかけやすいという欠点のほうを私は嫌う。
だから、ズル引き釣りには、ほとんど半傘仕様のエギを使用している。
なお、この軽いエギは夜間のズル引き釣りのみならず、日中のシャクリ釣りにも有効だ。たとえば春から初夏の産卵期でも実績があがっている。アマモの上をゆっくり誘うことでエギに強い興味を示さない産卵期のアオリイカにも少なからずヤル気を起こしてもらう。
むろん、秋の新子を日中にシャクリ釣りで狙うのにも適している。

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オモリに穴をあけたエギS2。

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右に漁港、左に岩場を配置する砂利浜。暗くなってアタリが頻発した。

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釣場へ向う。岩場の浅場も軽いエギで、じっくり誘って釣果アップ。

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むろん軽いエギはゆっくり誘えるので日中のシャクリ釣りにも有効だ。

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産卵期の早朝。アマモの上を軽いエギでゆっくり誘ってキャッチ。

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夕凪の浜の渚は静かに釣る。

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本命のアオリイカ。穴をあけて軽くしたエギS2でキャッチ。

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シーズン本番を迎えサイズアップしたアオリイカ。

誘いとアワセ

ズル引き釣りは、投げて巻くだけの釣りである。
しかし、それはアオリイカがエギに触れて来る前までの話であり、エギにちょっかいを出して来るもののなかなか抱かないときは、なんらかの策を講じる必要がある。
向こうアワセに乗って来るばあいはべつにして、それ以外のときはしっかりエギを抱いてもらってからアワセを入れるようにしないとアワセ損じが多くなるばかりだ。しっかり抱きそうかそうでないかは手元に来るアタリの感触で判断するが、イカパンチなどいわゆるショートバイトはなるべく無視して、あくまでもしっかり抱いてくれるにちがいないと期待できるアタリのときだけリールを巻く手を止めるようにしたいものだ。
仕掛けを止めた直後に押さえ込むような、あるいはのしかかってくるような重みを感じたら、これはアオリイカがしっかりエギを抱いた証しである。こうなるとあとはもうしめたもので、思い存分アワセを入れて、あのイカ特有のジェット噴射引きを心ゆくまで味わうがよい。
もし、仕掛けを止めると触るのをやめてしまうようなら、ごく軽くしゃくってそのまま抱いてくるのを待つという手もある。あるいは、しゃくったあとでゆっくり横に仕掛けをひっぱってみるのも悪くない。これまでのリーリングコースとは少し異なる方向に、竿の先を使って横に引いてみると、これまでの抱き渋りが嘘のように、すんなりと抱いてきたりもする。
流れに対して仕掛けを扇状に横切らせる釣り方も有効である。ただ操作はせずに横切らせるだけでも効果はじゅうぶんあるといえるが、ときには竿の先を軽くチョンチョンと動かして誘ってみるのも悪くない。もしそこでアタリが来たならエギを抱くまで静かに待つ。抱きが甘いなと感じたらテンションを保ったまま潮下へ仕掛けを送ってやり、ころあいをみて送りアワセしてやるのも良策だ。あるいは潮上側へとじんわり仕掛けを引きもどしながら聞きアワセするというのもよい考えといえる。
まあ、とにかく、ちょっかいを出してくるかぎりは、なんとか工夫をしてアオリイカにエギをしっかり抱いてもらわないことにはアワセも何もあったものではない。
そして、じつはアオリイカにエギをしっかり抱かせるこの工夫こそが、この釣りいちばんのおもしろさであり真骨頂なのである。

釣り場を見切るタイミング

シャクリ釣りにくらべてズル引き釣りはアオリイカさえひそんでいれば相当な浅場でも釣りが可能なためポイントに事欠くことはまずないといってよい。このことはすでに述べたが、そうであるがゆえに、その多くのポイントを出来るだけ有効に活用するために、どのタイミングでどの釣り場に入り、どのタイミングで見切って次へと移動するかが重要課題となって来る。その見極めの出来不出来が釣果を大きく左右することも少なくないのだ。
最初は、エギの抱きがよくて簡単に釣れたが、そのうち、ときおりイカパンチをくりだしてくるにとどまるといったぐあいにだんだん警戒心が増してくる。こうなるとこちらがポイントを見切る以前に、アオリイカのほうからこちらの投げたエギを見切られてしまうことにもなりかねない。
「もう一度だけ投げてみよう、ひょっとすると抱いてくるかも知れない、まちがいなくアオリイカはいるのだし」
そう考えて、期待を胸に投入してみたが、こんどはアタリすらよこさない。
ふつうはここで見切りをつけて移動するのが正解のはずだが、そのばあい足でその場から少し移動して釣りを再開する、あるいは道具を片づけて車で釣り場そのものを変えてしまう、このどちらかを選択することになる。
釣り場が広くて、しかもアタリを拾える場所が何カ所もあるなら、順に探って歩き、もう一度ふりだしに戻って最初のポイントを攻めてみるという手も悪くない。じっさい、少し休ませるとエギへの反応が見ちがえるようによくなるばあいもある。
しかし、釣り場のなかには、どこでも釣れそうに見えて、この位置からこの方角へ仕掛けを投げてゆっくり巻くほかは、そう大してアタリを拾えないという場所も少なくない。これは度重なる釣行経験から明らかとなるが、このばあい数を望むのには無理がある。だから、エギを触らなくなったらさっさと見切って車でその場を立ち去るがよい。
じっさい、私はアオリイカが警戒心を強めたと思った時点でその場を見切るようにしている。ぐんと乗りが落ちたなと感じたら早めに移動だ。ボクシングのジャブのようなイカパンチだけなら相手にしてもしょうがない。最初の一投でのイカパンチならやりようによってはエギをしっかり抱かせることもできようが、攻めたあげくに乗りが悪くなってからではどうしようもない。試しに、淡い期待を胸にもう一投してみるがよい。おそらく、今度はアタリすら送ってよこさないだろう。それが、普通である。ならば、この最後の一投は無意味だったことになる。時間を無駄に費やしたにすぎぬ。
ズル引き釣りは、極ゆっくりと仕掛けを巻き取るので、けっこう一回の攻めに長い時間を要してしまう。だから可能なかぎり無駄な一投は避けたいものだ。
また、普段よく釣れる場所で何回か仕掛けを投入するもアタリひとつなしというばあいに、少し粘るか、それとも見切るかで判断に苦しむときがある。潮も悪くないし気象条件も問題ないにもかかわらず、まったく音沙汰がない。当然、見切るにかぎる状況だ。
しかし、その場所が過去に何度もいい思いをした有望ポイントともなるとなかなかそうもいかないものである。
人間は心が意外に弱く、首尾一貫に傾きやすい。しかし、本当に求められているのは臨機応変の対処であり、創意工夫の精神である。
だから、劣勢のときほど新しいアイデアを模索すべきである。心を強く持って臨みたいものだ。切り替えの早さこそが現状を好転に導く最大の方法であるのだから。

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スピニングリールに巻いたエギングスーパーPE8 0.6号。

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岩場をお気に入りのポイントへと向う。

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夕方、まだ明るいうちでもアオリイカは釣れる。 

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少し沖のカケアガリを狙う。手前は岩礁で非常に浅い。

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長大な浜は探り甲斐がある。

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砂利浜へ引き上げられたアオリイカ。

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真っ暗な浜でもアオリイカはエギを抱いてくる。

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時間と共に賑わいを増すクーラーの中。満足できる釣果だ。

時合を知る

満ち潮がよいか引き潮がよいか、潮の高い時間帯がよいか低い時間帯がよいか、それがおおよそわかれば、それに応じて釣り場を選んで釣る順番を決められる。何をいまさらと叱られそうだが、長年慣れ親しんだ釣り場でないとそういうことはわからないものである。
また、馴染みの釣り場であっても、あまりそういうことを考えない人にとっては時合などいつまでたってもあってないようなものだ。
朝夕のマヅメは一時的に活性があがる傾向にあるので見逃せないというのはよく耳にする正論である。
しかし、それと同時に、潮は流れてさえいれば満ち潮も引き潮も、どのくらい満ちているかも引いているかも、そんなのは関係ないと思っている人がまた多くいるというのも事実である。たしかに関係ない場所もあるにはあるが、大いに関係する場所も少なくない。
また、時合を時間から季節へと拡大解釈して考えてみると、季節的なパターンについての相違点が透けるように見えてくるものだ。シーズンの始まりの早い釣り場があるかと思えば遅い釣り場がある。シーズンの終わる時期についても早い釣り場と遅い釣り場が確かにあるようだ。
こういうことは、やはり経験から学びとるところが大きいので、時間の許すかぎり釣り場へ出かけて体得するしか手はない。
釣りに出てあまり長居をしない私が言うのもなんだが、行ける日には必ず釣り場へ赴き時間の許すかぎり釣り場で長く過ごす、これが上手になるための初めの第一歩なのはまずまちがいない。
ようするに大事の第一は、やはり物事への入れ込み具合である。情熱である。
そして、それを継続する粘り強さだ。

では、みなさん、よい釣りを!

[追記]
ここに掲載した写真の多くは、秋のシーズンにかぎっていうと瀬戸内海東部の播磨灘に面する徳島県鳴門市北灘町の海岸線が釣りの舞台となっている。この辺りは変化に富む海岸線と、わりと規模の大きい漁港がいくつかあって、それぞれ秋のアオリイカの好ポイントとなっている。
小さいのは盆過ぎから釣れるが、3号程度のエギで釣っておもしろいサイズは9月中旬ころから11月いっぱい。数はぐんと減るが12月になるとペットボトル500ml大の超肉厚のアオリイカが釣れるので、中旬ころまではエギ師をぼちぼち見かける。
今年は、数が多いように思うが、エギングを楽しむ人も相当増えたようで、とくに週末の漁港は波止が傾くのではないかと思うほどのにぎわいようである。
そういう光景を目の当たりにすると、浅場でのんびり楽しめるズル引き釣りをおぼえておいてよかったと今更ながら思ってしまう。
日中はシャクリ釣りが有利だが、人出の多い夜間は浜や岩場の浅場で、今後もシーズンオフまでズル引き釣りを楽しもうと思っている。

【今回の使用タックル&ライン】

エギ : エギエスツー3号/ピンクマーブル・オリーブマーブル・オレンジマーブル・
      パープルピンクレッド・ピンクシルバー等々
ロッド : ノリーズ エギングプログラム80
リール : ダイワ エメラルダス2506
ライン : ユニチカ キャスラインエギングスーパーPEII0.5号、0.6号
      ユニチカ キャスラインエギングスーパーPE8 0.6号
リーダー : ユニチカ キャスラインエギングリーダー2号、2.5号

ロッド : ノリーズ スローリトリーブ710F
リール : ダイワ カルディアキックス2004
ライン : ユニチカ ナイトゲームTHEメバルスーパーPE 4lb(0.3号)
リーダー : ユニチカ キャスラインエギングリーダー1.75号、2号

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