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釣行記

釣行レポート

2012年6月29日

渓流散歩のち釣り

「人間一般を知ることは、ひとりひとりを知るよりもたやすい」と言ったのは、たしかラ・ロシュフーコォだが、じつにうまいとらえ方をするものだと感心させられる。
このような視点で人と接していると、その人物の好き嫌いはともかくにして、人間というものがとても奥深くおもしろくみえてくる。
すると、それと釣りと、何か関係があるのかと、首をかしげる人もいるかもしれないが、これはうまく掃けなくなった用済みの竹箒みたいなオヤジの世迷言であって、もちろん釣りとは何ら関連性のあるわけではない。
あしからず!
さて、このように出だしから釣りと関係のない話をしてしまったので、つづけて釣りと関係のない話を少しすると、昨日、6月29日は朝遅くに家を出て貞光川へ行った。目的は好きな植物ウォッチングを兼ねた散歩にすぎないが、今月は庵治半島へマダイやサワラやスズキやメバルを狙いに足しげく通ったせいで、渓流を訪れるのはじつにひと月ぶりのことであった。
渓流は、海とはちがって潮で肌がべとつくこともないし、また梅雨のいまじぶんは標高の比較的低い場所でも、あのムッとくる暑さとは無縁で、たいへん居心地がよい。歩くのにはもってこいである。
この日、私は木洩れ日がちらちらと私の肩に、林道に、光の粒をぱっとまき散らすなかを、のんびり主に野生の蘭を観察して歩いたが、木のたえまから渓を覗くと魚影がさっと流れのなかを走るのが見えたりもした。
私が蘭を観察しに入った支流は、吉野川本流との分岐点からそれほど遠くない貞光川の一支流だが、釣りはできない(禁漁区)ことになっているので、ここに名前は出さない。
 けれども、台風のまとまった雨で増水した流れが徐々に落ち着きをみせはじめ、水も澄んで来たせいで渓のアマゴも元気に泳ぎまわるようになったのだと思うと、あとでちょっと釣りをしてみたくなるのは釣り師の性というものであろう。
そのとおり、私は午後からもっと上流の瀬開谷という支流へ行ってフライでアマゴを釣って遊んだ。水面に浮かべて楽しむドライフライではたいした釣果を得られなかったが、それでも、沈めて使うウエットフライに替えてからは綺麗なアマゴがポンポンと出た。
嬉しくなった私は、まだ時間も早かったので、山越えをして穴吹川の上流へと足を運びこんどはルアーでイワナを狙ってみたが、ここでも良型のイワナ数尾二尾のアマゴが釣れて、私を大いに喜ばせた。
私は、貞光川で釣ったアマゴと穴吹川で釣ったアマゴと、アマゴだけクーラーボックスに入れて持ち帰った。昼食と飲み物を入れてきたクーラーボックスには氷が入っていたので、久しぶりの渓流釣りでもあったし持ち帰ることにしたのだ。
話を散歩にもどす。
貞光川水系では、一時間半ほど支流の沢沿いを歩いて、カヤラン、コクラン、クモキリソウ、春蘭をみつけた。そのなかでもカヤランは特別印象的であった。まだ芽生えて日月を経ない幼いカヤランがただひと株だけ、樹の幹にピタッとはりついていたのだ。そのみずみずしい小さな苗が、やわらかな青葉の光のなかで、ひときわ存在感を発揮していた。
これっぽっちのジュエリーが婦人を魅了するように、この小さなカヤランは私を大いに魅了した。渓底近くに根を張る樹の幹の上の方に着生して安心しているだろうが、渓に架かる橋の上からだとその小さな株がはっきりカヤランだと肉眼でもわかるほどの距離でしかない。
私はカメラで写真を撮った。
三脚を据えて望遠レンズを使って撮れば素敵な写真になるのだろうが、私は、写真は素人だからたとえば滝伸介のように高価な道具もいい腕も持ち合わせていないので、このような恥ずかしい写真しか披露できなくて残念だが、少し手ブレして写りのよくないカヤランをとりあえず載せておくので、興味はないし迷惑だと思う人も、まあ、ご覧になっていただきたい。

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幹に張り付く幼いカヤラン。さて、見つけられるかな。

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カヤラン。ソーメンみたいな蘭独特の根で幹に張り付いている。

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急な斜面の岩場の苔のなかに根を張るコクラン。花は小さく地味だが人気がある。

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イワタバコの葉。夏に青紫の星型の花を咲かせる。

この日は、散歩や釣り以外にも、アユを頂戴していいこと尽くしの一日であった。
私はアユをやらないので、友釣りについては何も書けないが、前の台風の出水で傷んだ苔の滓がすっかり洗い流されて、いまは石がツルツルと綺麗になっている。これはよい兆候で、この底の石がアユの好む苔で青く見えるころになると好釣果も夢ではないそうだ。知り合いの鮎釣り好きの爺さんがそう言っていた。爺さんは年なので、川舟を流れにかけて釣るのだが、それとは別の中年の友釣り師もほぼ同じ見解を述べていた。
夏は、源流のイワナ、本流のアユの友釣りがいいようである。

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ロッド、ミノー、ラインは信頼性の高いものを選ぼう。

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渓流の女王アマゴ。食べてもおいしい。

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貞光川本流は空がひらけて明るい。きれいなアマゴが多く棲む。

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貞光川沿いには古い建造物が少なくない。

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土釜トンネルの脇に立つ看板。これより上流は アマゴの放流が多い。

【今回の使用タックル&ライン】

ロッド : ウエダ STS-501MN-Si
リール : ダイワ ニューイグジスト2004
ライン : ユニチカ シルバースレッドトラウトクリアー 4lb

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