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釣行記

釣行レポート

2012年8月18日

落雷のことなど

最近、街なかで不幸な落雷事故が相次いで気の毒に思うが、夏山の落雷は平地で起こるそれにくらべて、いっそう危険である。なにしろ、尾根を通ることの少なくない源流の釣りでは、もし不意に稲妻が地を這ってきたら身の安全がおぼつかない。
山では落雷は必ずしも読んで字のごとくではない。雷は落ちるのではなく、多くのばあい地を這って来る。しかも、敏捷で抜け目のない猛獣のように不意に襲ってくる。雷鳴が轟かなくても稲妻に打たれて死亡することが少なくない。まるで何かの影のように、さっとしずかに音もなく這って来て、人命を奪い去るのである。
これはある意味、予兆のない全くの不意打ちだから避けがたいことだ。平地でもあっという間に積乱雲が湧き立って夕立となるが、山で起こる不意打ちにくらべれば逃げる時間はあるし逃げ場もなくはない。ところが、山では落雷の兆候を敏感に感じ取っても、やはり逃げおおせるかどうかは運によるところが大きいだろう。
だから、山は心身のリフレッシュを目的に楽しく登る、遊ぶというだけの場所では必ずしもないことを、私たちは胆に銘じておくべきだろう。

8月18日(土)に、剣山系の徳島県と高知県の境にそう遠くない沢でイワナを釣って遊んでいるとき、雲行きが不意にあやしくなった。雷鳴こそ轟かなかったが、湿った風が急に吹いて来て、辺りを暗くしはじめた低い雲が、かなり不気味に感じられた。
そのとき、私は沢から別の沢へ向かおうとして両側の切り立った小尾根を一人辿っていたが、もし運悪く落雷に遭ったら物陰に隠れようと身を伏せようと自身の安全に関して大きな意味を持たないことは明らかであった。金属性のものを身に付けているとかロッドが電気を呼び寄せやすいカーボン製だとかいうことはこの際あまり関係がなかった。不意打ちを食らえば逃げ場はなくそれまでなのであった。
幸いにも何事も起こらず事なきを得たが、夏の山、沢は、驟雨がらみの鉄砲水や落雷の脅威が常についてまわる。それだけでも厄介であるのに、このまえ書いた気の荒い動物や毒蛇毒虫の問題も念頭に置いておかなくてはならぬから、釣りに集中してばかりもいられない。それ以外にも、落石事故や滑落事故に遭わぬよう細心の注意を払うことも当然大事となってくる。

このような話ばかりしていると気分が重くなって来ないでもないが、それでも自然に対する畏敬の念を常に持ち得ているか否かで山での事故率は相当ちがってくるのではないか。臆病にばかりなっていてはかえって困難な状況に追いやられることにもなりかねないが、無鉄砲な人生の青二才は必ずいつかどこかで痛い目をみる。
沢でアブやブヨに刺されるくらいなんでもないが、取り返しのつかぬ羽目に陥ることだけは避けたいものだ。
それが、致命的な事故なら、もう万事休すである。
命は一つ、人生は一回きり。もしこれが疑いようのない事実であるならば、たかが魚を釣るのに命を賭けることなどこれっぽっちもするべきではない。
自分への戒めも込めて、最後にこのことを書き記し、今回はペンを置くことにする。
では、みなさん、よい釣りを!

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使用したラインとリーダー。

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沢の規模にもよるが、今回は主にピンスポット狙いのためメリハリある誘いを重視してPEラインで臨んだ。

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暴れるイワナを押さえつけるこれはキープした。

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よく肥えたコンディションの良いイワナが多かった。

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大きいのばかり持ち帰ることはしない。釣った全てを持ち帰ることも当然ない。

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湧きたつ雲。このあと急速に辺りが暗くなる。

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影を岩に映しての遡上が、やがて一変して夕立の気配。

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立ち寄った自販機にとまっていた黒いアゲハに驚く、なんと紋白蝶より少し大きいくらい。

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涼しい沢ではヤマアジサイがまだ咲いている。

【今回の使用タックル&ライン】

ロッド : ウエダ STS-501MN-Si
リール : ダイワ ニューセルテート1003
ライン : ユニチカ シルバースレッドアイキャッチPEマークス4lb
リーダー : ユニチカ シルバースレッド トラウトリーダーFC4lb

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