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釣行記

釣行レポート

2013年12月3日

夜の浅瀬で真鯛を釣る

先月中旬ころからぽつぽつ姿をみせはじめていた真鯛が、12月の声を聞くと同時に俄かに活性づいて、釣れる日には必ずと言ってよいほど複数の釣果を授かるという幸運に恵まれた。
しかも、晩秋から初冬にかけての真鯛は、主に夜間にメバル用のライトルアータックルで狙えるため仲間内でも大変人気がある。ざっと私の仕掛けを紹介しておくと、ラインがユニチカ・ナイトゲームTHEメバルスーパーPE 4lb(0.3号)、リーダーがユニチカ・アイガーIIIスーパー1.2号、これにスイベルを介して小型のミノーやペンシル、ワームをセットしたジグヘッドなどを結ぶというもの。この仕掛けだと、まあ、せいぜい30cmほどの真鯛までで、うんと大きいのを捕るのはとうてい無理だろうと考える人も少なくないだろうが、滝伸介が重そうに両手に抱えている大型の真鯛(写真参照)も、彼に言わせると余裕のやりとりで玉網へと誘う込むことができるそうだから、私にちょくちょくヒットする50cm級などは捕るに足らぬ対戦相手というわけだ。
また、伸ちゃんは、こうも言う。
「夜間に仕掛けを組み直すのは老眼のせいでなかなか容易ではないから、簡単な電車結びでPEとリーダーを結び合わせるけど、結んで、ぎゅっと絞めて、余った糸の端っこをハサミでチョンと切ってやれば、はい完成。これでも70cmの真鯛と自信を持って渡り合えるよ。リーダーはフロロが好きでフロロしか使わないけれど、アイガーIIIスーパーだとやりとり中に痛い目に遭って泣いたことなど一度もない。ほかの製品を使うとすっぽ抜けたりもするけどね」
彼は、じつに研究熱心で、私と同じように思ったことを好き勝手にズバッと言う人間だから、この発言は信じてよいだろう。
ためしに、強度について訊ねてみると、「強いね。でも、名のあるメーカーのフロロなら、どこのも強いよ」と歯に衣着せぬ返答が返ってきた。要するに伸ちゃんにとっては簡単に素早く結べる結節方法でも滑ってほどけたりしないことが最重要課題なのだ。そのためにアイガーIIIスーパーを使うメリットがあると考えているのである。
でも、強さはどこも似たようなものだというので、この野郎!と思った私は、「ところで伸ちゃん、そのアイガーIIIスーパーだけど、俺がプレゼントしたヤツじゃなかったか? このまえ藤本釣り具で安く買ったヤツをさ」
すると、伸ちゃんは、「ああ、まあそうだけど、そうだったかな。とにかくアイガーIIIスーパーは最高や」とバツ悪そうにそう言って、眉間の皺をいっそう深くした。
最近は私も彼に倣って同じラインシステムで釣ることが多くなったが、伸ちゃんほど大きい真鯛は釣れていないにしろ、60cmくらいまでなら楽にやり取りできることを、この身をもって体験した。
伸ちゃんはさらにこうものたまう。「ロッドが軟らかいメバル竿だと、あまり暴れないね。ヒットすると確かにリールからラインを奪い取っていく足の速さには少し泡を食うこともあるけれど、それだって速い流れに乗られたときくらいで、リールの悲鳴がやんだあとは、それほど危機感はない。あとは玉網へと慎重に誘導して掬い取るだけさ」
たしかに、ルアーを捕えた直後に、真鯛はその足を活躍させてリールのスプールからラインを剥ぎ取っていくが、いちど足が止まると、あとは短い距離のダッシュをみせることはあっても、伸ちゃんのいうとおり足元付近まで楽に寄せることができる。たとえばシイラがどれだけ走っても、マグロのような重量感には乏しいから、たいしたことはないというようなものである。もし、同じ大きさならメバルの方が真鯛よりもはるかにいい引きをみせるだろう。
そうは言っても、タイはめでたい出世魚だから、それに上出来の美しさに恵まれた魚だから、釣りに出かけないわけにはいかない。第一、海岸の浅瀬で大きな真鯛を、ルアーで釣ったと話せば、多くの釣り師が羨望のまなざしで話に身を乗り出してくるのだから、これほど自慢話を好む釣り師の自負心をくすぐりやまぬものはない。どうだ、うまいだろ。腕が要るんだよ。さあ、さ。俺をもっと褒めてくれ!というわけである。
ところが、これについても伸ちゃんはけっして首を縦には振らない。
「だって、小鳴門の真鯛は、投げて、放っておけば食いつくんだから、自慢げにそっくり返ってみたところで、そんなの自惚れに過ぎないよ」と、まあ、こんなふうである。
「それはそうだけど、ちっとしたコツが必要でね、うまくやらないとダメだねって、もったいぶって語ってやればいいんだ。名人ぶってりゃね。その方が法螺でも楽しいだろ」
「うん。でも、居たらパクッと食いつく」
「まあね」
これは、先日、喫茶店でモーニングを食べながら伸ちゃんと釣り談議をしていたときの会話の一部である。
この談議に出てくる小鳴門海峡は、四国本島と島田島のあいだに川のように横たわる水道で、潮の流れが速くて複雑だ。初めて海を前にする者は、いったいどこをどう釣ればいいか困惑するほどの荒い流れである。また、よく流れているときほど時合というわけで、真鯛がよく釣れるので、釣り慣れない者は大弱りに弱ってしまう。
では、初心者は、まず手始めになにをどうするべきか。これについてはKG情報月刊レジャーフィッシング2月号(1月5日発売)に書いたので興味のある方は買うかネットで読んでいただくとして、端的に述べるなら、つまりこういうことである。
まずは速い流れの本流を自分の真正面沖に見て立つ。左右どちらかに走るその速い本流の流れにルアーを投げ込む(満ち潮、引き潮で、流れの向きが変わる)。投げたらリールのベールを返し仕掛けを張る。すると、誰もが知っているように仕掛けが潮下側を扇状に流れはじめる。やがて、時が経つにつれ自分の立つ岸の側へと仕掛けがだんだん近づいてくる。足元から沖の本流までのあいだは流れ緩い。しかも足元に近い側の揺流帯では、潮は本流とは反対方向へと流れていることが多い。この流れにルアーが入ると仕掛けが押されて自分の方へと流れはじめる。このときはじめてリールを巻く。なぜなら仕掛けが緩んで糸フケが生じるからで、それをリールに巻き取る必要が出てくるからだ。
仕掛けを回収したら、本流にルアーを最初に投げたときと同じように、また投げる。しかし、こんどは少しラインを送ってからベールを返して仕掛けを張る。あとは最初のときと同じである。
そのまた次は、投げたら前回よりも長く仕掛けを送り出してからベールを返して仕掛けを張る。こうすることで、投げるごとに下流側の広い範囲を探ることが可能となる。
また、フローティングミノーは別として、シンキングのミノーやペンシル、ワームをセットしたジグヘッドを用いて釣るばあいは上手に送り込んでやりさえすれば浅い層も深い層も探り分けることが容易だ。
じっさい、これだけのことを首尾よく行えるなら、最初の1尾を手にすることは初心者にも、さほど難しいことではない。
さて、ポイントについてであるが、真鯛をまだ釣ったことのない人は釣れる場所を聞き出したがるものだ。とはいえ、真鯛は一度に回遊してくる数はそう多くないようで、評判のよい実績場が必ずしもよい釣果を生むとはかぎらない。昨日釣れても今日はどうだかわかりやしない。第一、真鯛を釣るのに好都合な潮がその夜も昨夜と同じ釣り場にできるという保証はないし、またできないことのほうが多いので、あまりあてにはできないのが現状だ。じつは、考え方が逆なのであり、釣り場に到着したらエリア内の何処に真鯛釣りに適した潮ができているかを目で確かめてから釣り座を決めるようにする。これこそが最も大切なのである。
潮が走りはじめたら、その流れ方をよく見極めて釣りを開始する。小鳴門海峡は岸側の流れが緩い場所に漁船を係留している関係上、真鯛の好釣り場の多くは外灯が照って明るいため、潮の様子が夜も一目瞭然である。もし、見てよくわからないのなら仕掛けを投げてみて、仕掛けが理想的な動きをするかどうかで判断すればよい。
小鳴門海峡筋は高い波返しの上から釣ることが多いので、取り込みには玉網が欠かせない。
なお、厳寒期を除き、不定期ではあるが、真鯛の回遊が見込めるため、季節を問わず狙ってみる価値がありそうだ。ただ、初心者に釣りやすいのは晩秋から年内いっぱいまでの回遊が比較的安定しているときだろう。
ルアーは、5~7cmのミノーやペンシルを多用する。ワームはメバルやアジを釣るのと同じものでかまわない(私はエコギア・グラスミノーS、メバル職人ストローテールグラブ、マルキュー・パワーイソメをよく使う)。
最後にジグヘッドリグについての注意点だが、ジグヘッドは極力軽めがよい。潮の速さを睨んで適時重さを重くしたり軽くしたりする必要に迫られるかと思うが、その際はジグヘッドの手前のリーダー部分にガン玉オモリをセットして重さを調整するようにする。行く潮よりも、来る潮、つまり自分の方へと流れてくる潮を重点的に釣るばあいは、わずかの重さのちがいが勝敗を分ける場面にたびたび遭遇する。これも経験して慣れて初めてわかることだから書きようがないが、押してくる潮を釣るときこそオモリの微妙な重さのちがいに注意を払うべきなのだと記憶しておくべきだろう。
では、みなさん、よい釣りを!

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【今回の使用タックル&ライン】

ロッド : ノリーズ スローリトリーブSR80
リール : ダイワ カルディアキックス2004
      ダイワ ルビアス2004H
ライン : ユニチカ ナイトゲームTHEメバルスーパーPE 4lb(0.3)
リーダー : ユニチカ アイガーIIIスーパー1.2号
      (強風時は、ユニチカ ナイトゲームTHEメバル4lb、アイガーIIIスーパー1.2号)

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