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2015年5月29日

ルアチャン・渓流ルアー編大苦戦の巻!

 2時間余り渓流を釣りあがってみたが、釣れたイワナ、アマゴの数だけをみると悪くない結果であった。
 むろん、「数だけをみると」ということは、サイズ的には大いに不満だということであり、もう金輪際思い出したくもないほど気を滅入らされてしまった。
 まず私について述べると、見映えのするサイズを2尾、オープニングの直後の釣り方の説明中に食いついて来たのと似たサイズを2尾、すべてイワナのようであったが、これら5尾をやりとり中に不甲斐なくもバラしてしまった。
 ミキカツさんも良型を何尾か取り逃がした。
 今回が渓流釣り初めてのペルビー貴子さんも、渇水気味の難しい状況を持ち前の根性で頑張り抜いて、見事にイワナをゲットしてみせたが、やはり良型のイワナを何尾か釣り損ねた。渓流は水が澄んで、概ね浅いので、ルアーを追って来るイワナやアマゴがわりとよく見える。自分が釣っていてもそうだが、傍から見ているとなおさらそれがよくわかる。たとえば、貴子さんのあやつるルアーの後を今にも食いつきそうな勢いでイワナが追って来るという息を飲むような展開もいちどならず見られたが、食いついてすぐ鈎がはずれたり、足元近くでUターンして元居たところへと逃げ帰ってしまったりと、気を揉むことも少なくなかった。

 話の筋は前後するが、急遽、吉野川水系の源流の沢で、イワナ、アマゴをルアーで釣るという企画が持ちあがり、それが決まったのが5月28日の昼過ぎ、釣行したのが翌29日の午後だった。
 そんなとってつけたような話があるものかと疑う人もいるかと思われるが、諸事情から仕方なくほんとうにそうなった。
 当然、バタバタした。
 まず、どこへ行くか釣り場を決めなくてはならない。
 渓流は山の奥なので、釣りのこと以外にも気を配らなくてはならないことがけっこう多い。たとえば、あそこなら釣れるだろうと思っても、山崩れや落石のために目的地まで到達できないこともあれば、道路工事による通行時間制限が設けられているせいで少々足止めを食うということも稀ではない。そのため事前の情報収集が欠かせない。
 これについては、今回の釣り場付近のエリアを自分の庭のように把握している釣り師、その辺りの山に詳しい登山家、沢登りを人生の楽しみとする人物、それに町役場からも情報を求めた。常として情報は数カ所から入れるよう努めているが、今回も可能な限りそうした。
 しかし、大体行く場所は決まっても、どの沢のどの辺りから入渓して、どこまで釣りあがって、どの辺りで林道へ出て車までもどるのか、水況はどうか、イワナやアマゴの活性は高いのか低いのかなど、重要な情報の詳細を短時間で入手するのには正直苦労した。
 先にも述べたとおり釣り場が辺境の山奥なので、ちょっと様子を見に行くというわけにもいかない。今回の釣り場まで自宅から200キロ弱の道のりである。
 それでも、たまたま数日前に釣りに行った地元の釣り師から状況を聞くことができたので、少しほっとしたが、このところ雨がほとんど降ってないので、また春の総降雨量が多くなかったせいもあって、渇水といっても過言ではないほど減水している、そのため大物がヒットする確率は低く、減水しているぶん流れが緩く浅くもあるので、イワナやアマゴの警戒心もやや高めであることなど、釣り師の側に不利な説明が耳に飛び込んできたりもして、出かける前から私自身いささか気分が晴れずにいた。
 それでも、今回が渓流釣り初めての女の子と、撮影機材を入れるということを考慮すると、この時点ではここ以外に釣り場の選択の余地はないように思えた。

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 さて、なにはともあれ、釣り場に着いた。どうやら無事に釣り場まで来ることができた。
 しかし、前述したとおり、事前に打ち合わせがじゅうぶんできなかったせいもあって、ロケではテレビの前の人に伝えたいことの半分も上手にしゃべることができなかったことが今でも心残りである。スタッフが上手に話を振ってくれたにもかかわらず、その都度解説がたどたどしい感じになった。
 だから、この場を借りて少し補っておきたい。
 まずタックルの話からしたいと思うが、ロッドは市販されている渓流用の製品なら何ら問題はない。今回は5~6ftの扱いやすいアクションのものを各々が用いて渓流のイワナ、アマゴを狙った。
 リールは、1000~2000番クラスのスピニングリールを使用した。
 仕掛けについてであるが、まず私の使ったものを紹介すると、ラインはユニチカシルバースレッドトラウトクリアー2.5lb。これにシルバースレッドトラウトリーダーFC4lbを50cmほど継ぎ足して、その先にスイベルを介して渓流用の小型ミノーをセットした。メインラインのトラウトクリアーは丈夫なラインであるが、2.5号は細すぎる。 渓流は底が概ね石でゴツゴツしており、また浅く流れが複雑なせいもあって、ルアーの結び目が底の石にぶつかるたびにちょっとずつ傷んでくる。だから、何回か投げたら手で引っ張ってみて結び目から切れたりしないかチェックが必要なわけだが、もしそれを怠ると結び目が弱っているのに気づかず投げて、泣くに泣けないアワセ切れの憂き目をみないともかぎらない。そこで、結び目の強度をあげるためにフロロカーボン素材のリーダー4lbを2.5lbのナイロンラインに継ぎ足して万全を期した。
 ミキカツさんは、シルバースレッドアイキャッチPEⅡ0.3号シルバースレッドトラウトリーダーFC4lbを短めに継ぎ足して使用した。
 貴子さんは、シルバースレッドアイキャッチ4lbにスイベルを介して渓流用のスプーンをセットして釣りを楽しんだ。
 申し遅れたが、ルアーは5cmほどのミノー、小型のスプーン、渓流用のスピナーの3種類を使用した。
 ラインの話にもどるが、たとえば、シルバースレッドアランチャもそうだが、派手な黄系色のラインは視認性がよく、とくに澄んだ水の釣りに使うと魚の警戒心が増すため釣り師側にとっては不利であるとの発言を少なからず耳にするが、私がこれまで長年にわたってクリアーラインと実釣比較を試みた結果からいうと、ラインのカラーが釣果に悪影響を及ぼすなどということは全然なかった。むしろ、蛍光色のカラーラインは仕掛けの所在が一目でわかり、複雑な流れを釣るのにはもってこいである。仕掛けが今どこをどのように通っているかが分かれば、誘いの組み立てが容易になる。
 とくに落差のある小さめの流れが奥へ奥へと連続してつづくことが多い沢の釣りでは、ルアーを通すコースを決めてタダ巻きするにしても、誘いをかけるにしても、てきぱき釣らないと、その流れの短さと速さゆえに、あっという間に仕掛けが魚の食いに出るポイントを通過してしまう。これでは、釣りにならないし、たとえイワナやアマゴが機敏に反応してルアーを捕えたとしても、がっぷりと余裕を持って食いついていないぶん鈎がはずれて、惜しくも取り逃がしてしまうというような羽目に陥りかねない。
 魚の上手な誘い方というのは、ルアーのあやつり方が魚から見て魅力的であるのはいうまでもないが、同時に魚が余裕を持って食いついて来られるようルアーを操作する、その腕前の確かさをいう。
 それなら、当然のこと、ラインは見やすい色が有利である。
 もう少しラインと釣り方について述べておきたく思うが、PEラインは比重が軽く空中に仕掛けを張ることが容易なため、フロロカーボン素材のリーダー部分だけ、あるいはリーダー部分とほんの少しのPEラインを水面下に入れてタダ巻きしたり、誘いかけたりするのに適している。流れの複雑な山岳渓流では、この操作が上手にできるか否かで勝負が決まる場面展開も少なくない。
 また、トラウト用の極細PEは、ほかのPEラインよりも比重を重く作ってある。
 むろん、その重さはナイロンやフロロとはくらべものにならほど軽量ではあるが、それでも、水面下にラインを沈めたい状況が生じたとき、それに即対応できるだけの水切れのよさだけはちゃんと持たせてある。つまり、そのくらいの比重の重さは軽いながらも有しているというわけだ。
 ナイロンラインについては、その特性を生かした釣り方を熟知している釣り師がほとんどなので、今さら説明はしない。
 最後にフロロカーボン素材のラインについてであるが、フロロを使って釣るということは、まずない。使ってみるとわかるが、よほどその特性に気を使った扱い方をしないとナイロンに比べてトラブルが多くなりがちだ。ベイトリールを使うなら別だが、渓流のルアー釣りというのは伝統的にスピニングリールを使うので、ナイロンラインが最も扱いよい。雑誌等でベイトタックルによるトラウトの釣りの記事をときおり目にするが、あんなのはごく少数派にすぎない。
 やはり渓流の鱒狙いの釣りでは、今も昔も、小型スピニングリールにナイロンラインを巻いた仕掛けで臨むスタイルが一般的である。

 あと少し実釣についての常識について触れておくが、渓流は下流側から上流側へと釣りあがるのが基本である。魚が上流側に頭を向けて、流れのなかに定位して餌が流れて来るのを待っているばあい、下流側から、つまり魚の背後から近づく方が警戒心を抱かせる率が低い。それも、なるべく身を低くして抜き足差し足で近づく方が無難である。キャストも出来るだけ身を低くしておこなう方がよい。なるべく水ぎわから後方にさがって釣る。正確にキャストのできる範囲内であるかぎりにおいては、出来るだけ遠くから仕掛けを投入するのが望ましい。その方が魚に気づかれにくい。
 以上のことについて、異論を述べるつもりはさらさらない。もっともといえば尤もな話であるからだ。
 しかし、私の渓流釣りに対する流儀というのはこれとは少しちがう。
 まず、河原は立って歩き、立ってポイントに近づいていき、やや後方から釣るのはセオリーどおりだが、「おい。来たぜ、おまえさんの顎にフックを打ち込みにこうしてやって来た。遊んでくれや。あいさつ代わりにルアーをお見舞いするから食いついくれ。頼んだぜ!」と魚をまず挑発しておいてから釣る。
 それと、私には他人の生活をのぞき見するような悪趣味はないので、サングラスを掛けて釣る習慣もない。最近の偏光グラスは恐ろしく性能がよいため水のなかの様子をありありと見て取ることが可能である。だから、どこに目当てのイワナやアマゴが定位しているか一目瞭然である。ルアーを追って来る様子やルアーに食いつく瞬間までバッチリ目で確認しながら釣りができる。アワセが容易で魚のサイズも事前に知ることができるため、ヒットした後のやり取りも落ち着いてやれるし、とにかく釣る側は心に余裕が持てる。そうすると捕りこぼしが少なくなる。とどのつまり、むやみに釣果が増す。
 これをいいことずくめだと喜ぶ釣り師は多い。だが、私はへそ曲がりだから喜ばない。あまりに釣り師の側に有利な展開は故意にでも避けたい。
 ヒットに持ち込んだイワナやアマゴを抜きあげたら素早く岸へともっていく。あるいは岸へとずりあげる。その途中、鈎がはずれて水に落としたら魚の命拾いである。このように流れに立ちこんで釣っているばあいも、魚を取り込むためにネットは決して使わない。
 こうして、対戦相手であるイワナやアマゴにもじゅうぶん逃げるチャンスを与えておく。
 時に、いちど結んだルアーは切れてなくさないかぎり釣りが終了するまで一切交換しない。状況的に交換する方が望ましいと感じても、あえて交換はせず、使い方を工夫することで釣果を得られるよう努める。
 見ようによっては、バカな真似である。
 だが、もうこれまで散々釣りをしてきたから、私のような爺さんは釣果よりも遊びの面白さの方に気持ちが傾きがちである。
 だから、番組をご覧になるばあい、私のスタイルを真似ないほうがいいかもしれない。
 とくに、魚を手に入れたくてうずうずしている若い初心者なら雑誌に書かれているような正統派を地でいく釣りに徹して腕を磨くべきであろう。知らずに私の真似をすると、それが正しいと思い込んでしまう。それでは、ちょっと困ってしまう。
 あとはもう大自然の中での遊びであるから事故等にはくれぐれも気をつけて安全に遊んでもらえれば私がわざわざ口出しすることは何もない。
 ほんとうに渓流のルアーフィッシングはおもしろい。

 では、みなさんも、よい釣りを!

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【今回の使用タックル、ライン】

著者
ロッド  : ウエダ STS-501MN-Si
リール  : ダイワ セルテート1003
ライン  : ユニチカ シルバースレッドトラウトクリアー 2.5lb
リーダー : ユニチカ シルバースレッドトラウトリーダーFC 4lb

ペルビー貴子
ロッド  : シマノ カーディフ エクスリードHKS59UL/F
リール  : シマノ ツインパワーC2000HGS
ライン  : ユニチカ シルバースレッドアイキャッチ 4lb

三木勝利
ロッド  : ダイワ シルバークリーク506ULFS
リール  : シマノ ステラ2000
ライン  : ユニチカ シルバースレッドアイキャッチPEⅡ 0.3号
リーダー : ユニチカ シルバースレッドトラウトリーダーFC 4lb

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