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釣行記

釣行レポート

2016年6月6日

久しぶりの渓流釣り

 自宅から遠くない野池でバスを釣っているとき、玄人肌の中年の男性が、こちらのことを同好の士とみて気さくな感じに話しかけて来た。その人は私のことを知っていて、今年は渓流釣りのレポートが少なくて残念だと言ってこぼした。まさかバスを釣りに来て、アマゴやイワナのことで注文をつけられようとは思わなかったので、どぎまぎしたが、同時にほんの少し責任も感じてしまった。
 気になったので、鱒釣りをするのかとその人に訊いたら、自分はバスしかやらないと明快に言い切って笑みをこぼした。

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国土交通省吉野川河川事務所粗品のタオルで頭を覆い、釣り開始!

 たしかに、私は川でトラウトを釣って遊ぶのが好きで長くやって来た。
 もうやめてしまったのだろうと思われているかもしれないが、本業(?)はフライフィッシングであり、しかも、予想に反して、まだ現役だ。
 では、なぜフライの話を書かないのか。それは、フライラインもテーパーリーダーもティペットも何もかもフライに関する商品を販売していないユニチカのホームページに、その手の話題を提供しても、あまりいい顔はされないに決まっている。
 だから、ルアーや餌釣りの話しか書かないし載せない。それだけのことである。

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浅い瀬でルアーを果敢に追ってきたイワナ

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ダイワ・ドクターミノーを使用

 今回の釣り場であるが、吉野川水系の祖谷川へ出かけることにした。
 メインはイワナだが、アマゴもいるので、もし両方釣れた話を書けたらあの中年バス釣り師の人にも面目が立つかと思って、それで二時間ほど慣れた流れを釣りあがってみた。
 その日は、午後から家を出たので、夕方に釣り場に着いたら、そのくらいの時間しか正味釣りができなかった。日の長い季節ではあるが、山は日暮れが早く、釣りを終えてから車までもどるにも時間のかかるばあいが少なくない。すると、二時間程度の行程を、予定の時間内に釣り終えられるよう常にその配分をどこか頭の隅にでも置いて、いちいち確認しながら遡行する必要が出てくる。
 山岳渓流の釣りは平地のフィールドにおける多くの釣りと比べて危険度が高い。
 だから、勇ましさを前面に出して男らしくいこうなんて気持ちでもって臨んだりしては、それこそかえって命取りになりかねない。
 久しぶりの渓流釣りだったので、フライとルアーの両方を楽しみたかったが、写真を撮るぶんの時間と手間を考慮すると最初から無理なことはわかっていたのでルアーの道具だけを用意して出かけた。
 今期は雨のよく降る梅雨らしい梅雨なので、渇水の心配はないだろうと思っていたら、雨の少ない年と比べても水量が多いとはいえない状況だった。釣り場よりもっと上流で大規模な土砂崩れがあったせいで砂礫の流入が目立った。少々浅くなってもイワナは平気だが、それでも動物や鳥の餌食にされやすくなる。堰堤下の淵はひろくて深く渓流用のノベ竿ではすべてをカバーできないために多くの魚が釣られずに残るものだが、相当狭く浅くなってしまった淵も複数あって、例年並みの釣果を授かることのできなかった場所がいくらかあった。
 ともすると景観そのものを損ないがちな土砂の流入だが、土砂で浅くなったせいかイワナもアマゴもパッとしないサイズの個体が多く、写真栄えするようなサイズには残念ながらお目にかかれなかった。

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入用なぶんだけキープした

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おいおい、脅かすなよ。蛇なんか持っちゃって

 ルアーは最初から最後まで付け替えずに済ませた。ダイワのドクターミノー(フローティングタイプ50mm)という私のわりと普段からよく使うミノーだけでやりとおした。私はずぼらな性格で、何事につけ出来るだけ余計なことはしないで済ませたい方である。だいいち、水深が適度に浅く、層を釣り分ける工夫をあまりしなくても釣りが成立しそうな状況である以上は、まあ、巻いて、ちょいと誘って、ふと手を止めて食わせの間をつくる程度の大まかな攻め方でも元来口卑しいイワナだからすんなり騙されてくれるだろう。あとはケース・バイ・ケースだが、要するに経験と勘がものをいう。
 ピックアップ寸前までガンガン誘い通しに誘って手を抜くなという名人も少なからずいるが、それでもやはりその日そのときに効果的な誘い方というのがあって、その辺が釣果の分かれ目となるばあいも少なくない。今回は食わせの間に気を使うことで釣果アップにつながった。
 ラインは新発売の間近に迫ったアジ用のエステル系ラインの0.2号を使用した。
 香川徳島ともにアジは年中釣れる魚ではないため、アジがいないときは渓流のトラウトと波止からのメバルで折りにつけ一年ほどテストを重ねてきたが、強度、扱いやすさとも申しぶんない仕上がりになっている。
 今回は、先にも述べたように0.2号を使用。リーダーとしてシルバースレッドトラウトリーダーFC3lbを50cmほど継ぎ足して万全を期した。
 渓流は流れが速く複雑なので、ラインの性能如何では釣りが台無しになりかねない。むろん、普通は使わない細さなので、不都合が生じても不思議はないが、そのことを念頭に置いて気をつけながら釣りつづけたところ、速い流れのなかで魚が不意にダッシュしても仕掛けを切られて泣きを見るようなことはなかった。
 ただ、あくまでもアジ用の超極細ラインなので、先にも述べたとおり渓流での使用は推奨しない。仕掛けは安心して魚とやり取りの出来るものを魚種別に組んで使うのがよい。

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渓流の女王アマゴ。小ぶりだが綺麗な魚体が印象的だった

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使用したライン

 釣りあがるうちに、こちらを脅かすことのない遠くに猪を二度も目撃した。いずれも単身で、図体が大きく、堂々としていて、とっくにこちらに気づいている筈だのに動じる様子もなかった。
 そのうち、猪は何事もなかったように渓から出て、ゆっくり山林のなかへと姿を消した。
 まだ全工程の三分の二ほどしか仕掛けを入れてはいなかったが家に持ち帰るぶんはじゅうぶんに釣れたので気持ち的には余裕があった。ただ、サイズがイマイチだったので、この先大きいのが釣れたら入れ変えようと思って活かしビクのなかに入れて持ち歩いた。
 しかし、その後も飽きない程度に釣れはしたもののサイズがあがって来ない。
 久しぶりの渓流釣りだったので、見栄えのするサイズのイワナを手にした写真を何枚か押さえて帰りたかったが、欲を言い出すときりがなかった。

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イワナもアマゴも活発なチェイスをみせた。夏本番が楽しみだ

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根があらわになった樹をちょいちょい見かける祖谷川上流。暴れると恐ろしい渓だ

 なので、まだ行程と時間に余裕はあったが、早めに釣りを切りあげることにした。
杉の林のなかを縫うようにして道路まで出ると、べつに汗を掻くほどでもないのに湿っぽいのは最近雨がよく降るせいだろう。要するに湿度が高いのだ。
 この調子なら、山系全体に、夏に水が不足する事態は避けられそうだが、それでも降り過ぎると土砂崩れが心配である。便利な林道が寸断されると復旧するまで余分のガソリンを焚いて遠まわりしなくてはならなくなる。なによりも時間を余計に食うというのはガソリン代がかさむ以上に気分を憂鬱にさせる。そうでなくとも山道は走りにくく運転には気を使うし時間のかかるほど疲れも大きい。
 そして、もっと恐ろしいのは崩れて来た土砂に埋まって遭難することだ。べつに断固長生きしたいとも思わないが、遭難事故で落命するのはいい死に方とは思われない。そんなのは御免被りたい。
 行きと帰りはちがうルートを通って山を降りたが、近道したわけではなかった。釣りを早めによしたぶん、わざと遠まわりした。悪くない釣りができたし、帰ったらあとは風呂に入って寝るだけだ。
 夕食は外食ですませた。

【今回の使用タックル】

ロッド : ウエダ トラウトスティンガーボロンTSS-57
リール : ダイワ セルテート1003
ライン : ユニチ ナイトゲームTHEアジエステル0.2号
リーダー: ユニチカ シルバースレッドトラウトリーダーFC3lb

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