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釣行レポート

2016年9月18日

台風のあと

 沖縄のアメリカ軍が飛ばしているハリアー攻撃機が海に落ちたとテレビで言っている。 「飛ぶモノは落ちる!」
 そうきっぱり言って、エギのオモリに電動ドリルでもう一つ穴をあけようと狙いを定めていると、奥から溜め息のようなものが聞こえた。
 だって、飛ぶモノは落ちるに決まっている、絶対ではないが、多く飛ばせばそのうちいくらか落ちるのは当然のことだ。住宅地に落ちなくてよかった。不幸中の幸いとみるべきだろう。
 だいたい、すべての脳はまちがうのに、人は軽々しく絶対などと口にする。
 それなら福島の原発事故、あるいは築地市場の豊洲移転に関する東京都のあの体たらくぶりはなんなのか。
 何かにつけ、
「ねえ、信じられないわ」
 と同意を求める声があがれば、
「そうだよな」
 そう口を合わせて頷くのは、これから釣りに出ようというときに波風立たせてどうするという考えが脳の片隅にあってのことで、誰も女房殿、あるいは彼女様の意見に賛同などしてのことではあるまい。ふつう大人の釣り師の男なら、「(原発事故の後処理や豊洲への移転問題等についてだって)どうせ人が考えやることだ。そのくらいのことがあって何が不思議か」程度にテレビの画面をちょいと覗いておしまいであろう。
 ましてや、このたび墜落したのは健康な鳥やトンボとかではなく、人間が拵えた戦闘機である。落ちても意外性は薄い。だいたい、あんなに重たい金属の塊が落ちないわけない。そもそも飛ぶのがおかしい。
 私が初めて旅客機に乗ったのは沖縄へ遊びに行った帰りだった。二十日ほど滞在して、帰ろうと思ったら居座りつづける台風のせいで船が出ない。なのに、空の交通は支障なく予定どおりというのがどうにも解せなかったが、知り合いにチケットを手配してもらって内地(このばあい関空だから本州くらいの意味合いだ)へともどった。
 内地というのはその旅で知り合った沖縄のおじさんがたびたび口にした言葉だが、沖縄はアメリカ統治時代に本土復帰という言葉が盛んに口にされたわけだから「本土」と呼ぶのがふさわしいのではないか。
 北海道を旅したときは、内地、内地、内地とそこかしこで耳にした。こちらは何となくわかる気がするが、沖縄は前の戦争に負けて以後相当年数アメリカであったのだし、州でいうと石垣島などカリフォルニアに編入されていたわけだから、本土に復帰して以後は、万感の思いを込めて本土と呼ぶのがやはり自然であろう。

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使用したラインとリーダー

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小型が多かった

 また、のっけから話が本題を逸れてしまったが、なんとかエギの浮力調整もうまく言ったので、戦闘機が落ちようが隕石が降ってこようが、もうアオリイカを釣りに行く気満々である。
 ちなみに、オモリに穴をあけ軽めに調整したのはエギS2の3号
つい先日のこと、根掛りさせて一個なくしたので、残り少ない廃番のS2の新品を今回も改造して道具類に忍ばせて出かけたのだが、暗くなるまでに鎌野の海岸で相当いい目をさせてもらった。
 大雨を降らせた台風のすぐ後で期待してなかったということも手伝って、あとからじわじわと嬉しさがこみあげて来た。
 加えて、先にも述べたが、ここは流速や流れ方が目まぐるしく変わる癖の悪いエリアでもある。
 だから、ちょっと鼻が高くもあった。
 調整したエギS2のほかエギS2β等数種類を持ち込んでの釣りとなったが、状況を睨んでの攻め方がことごとく的中して、大いに私を満足させた。

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無調整のエギS2と浮力調整をしたエギS2

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大きくてこれくらい

 ただ、新製品のエギS2βエギS2の二種類だけで良型の秋アオリを7つ手にした前回と比べると、台風の影響云々を差っぴいて考えてみても、サイズがあがらずじまいに終わった感は否めない。まるで、サイズだけをみると季節が逆戻りしたような印象を持った。
 まあ、そうは言っても、水潮気味なのに本命の秋アオリが沖へと後退していないことに安堵しないはずがない。
その意味で大満足であった。
 やや沖の方を、ひょっこりひょうたん島を彷彿とさせるかたちのゴミの塊が、速い潮に乗って東へと流れていく。あるところまで流されると、ぶつかり合う潮に向きが変わって、するとそれはもうひょっこりひょうたん島とはほど遠い姿となった。塊は徐々にほぐされて、やがて、べったりとした変哲もないゴミの集まりと帰した。

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鎌野の浅瀬は潮が速く流れが複雑で釣りにくい

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キープしたアオリイカ。小型は抜きあげずリリースした

 その傍らにいきなりトビエイが跳ねあがって、平たい白い腹を存分に見せつけた。
すると、もうそろそろ時合も終わりである。
 海はすっかり凪いでしまった。
 遠く沖の空に群れ飛ぶカモメの姿があった。私はその数を数えようと試みたが、たえず位置が入れ替わるので、あきらめざるを得なかった。
 渚のほとりに波が小さく寄せ返している。
 私は砂にしゃがんで帰り支度をはじめた。

【今回の使用タックル、ライン】

ロッド : メジャークラフト スカイロード862E
リール : ダイワ エメダルダス2500
ライン : ユニチカ キャスライン エギングスーパーPEⅡWH 0.5号
リーダー: ユニチカ キャスライン エギングリーダーⅡ 1.5号
エギ  : ユニチカ エギS2 3号、エギS2β 3号ほか

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