
クオリティの源は素材にある。
目的別に徹底してこだわる独自のラインテクノロジー。
ユニチカフィッシングラインは素材の開発から手掛ける。
ラインのクオリティを決定するのは素材にあると確信するからだ。
長年にわたって培われてきた生産技術と優秀なテスター陣、
ライン開発に関わるすべての者に一貫している思想。
それはラインとは素材にはじまり、フィールドで完成するものであるということ。





素材別のライン特性を知る
現在、主に使われているライン素材には、ナイロン、フロロカーボン、PEがある。それぞれの持つ異なる物性がそのままラインの特徴として表れてくる。伸縮性、柔軟性に優れたナイロン、低伸度で比重の高いフロロカーボン。この2種が単一糸(モノフィラメント)であるのに対して、PEはマルチフィラメントと呼ばれる複数の原糸を編み込んだものだ。
【S-S曲線グラフ】

特徴としては高い強度と低伸度、そして低比重が挙げられる。これらラインの原材料となる素材への徹底したこだわり。そこにユニチカフィッシングラインの優位性があるのだ。たとえば、業界に先駆けて2種類のナイロンを合わせたコポリマーラインを開発したのもユニチカだった。また、耐摩耗性などフィールドで目的ごとに必要とされる機能性も、ユニチカでは後加工に頼ることなく、原料となるチップの段階で作り出す。つまり、素材の段階から対象魚と使用目的に照準を合わせてクオリティレベルを上げているのだ。ラインの特性が原料段階でほぼ決定してしまうのは物性データにも表れている。
【ラインの一般的な特性値】
| 特性 |
ナイロン |
フロロカーボン |
PE |
| 比重(g/cm³) | 1.14 | 1.78 | 0.96〜0.98 |
| 吸水率(%) | 8〜10 | 0 | 0 |
| 屈折率 | 1.58 | 1.42 | 1.54 |
| 引張強度(kg/mm²) | 7〜10 | 4〜6 | 30〜40 |
| 結節強度(kg/mm²) | 6〜9 | 4〜6 | 15〜20 |
| 伸度(%) | 25〜30 | 23〜26 | 2〜4 |
| 湿潤強力比(%) | 87〜94 | 100 | 100 |
| 湿潤伸度(%) | 28〜45 | 17〜37 | 3〜5 |
| 湿潤ヤング率(kg/m²) | 80〜130 | 130〜190 | 4000〜6000 |

■ FUNCTION'S SIGN
全製品が掲載された製品紹介ページでは、
各製品にファンクションズサインを表記しています。ライン選びの参考にしてください。









■ FLEXIBILITY OF LINE ![]()
ナイロン、フロロカーボン素材のラインには柔軟性がひと目でわかる表示を付けています。
芸術的なレベルまで達しているラインの内部構造
ユニチカフィッシングラインが素材の次にこだわるのはラインの形状だ。それは肉眼で確認できるレベルのものではなく、ラインの内部構造に関わるミクロの世界での技術を要する。例えばラインの芯部がマカロニのように空洞になった中空糸がそのひとつ。この特殊な構造によって、水面に浮く軽量性だけではなく、
穴を形成する部分が梁の役割を果たし、単一穴の中空糸にはない強度も実現した。他にも「アイガーⅢ」など粘度の異他にも「アイガーⅢ」など粘度の異なるポリマーを多層にしたトリプルレイヤーズ構造や、「シルバースレッドカモフラージュ」の2種のポリマーを複合したサイド・バイ・サイド構造といった独自の<マルチストラクチャーライン>も、それぞれが目指す機能・性能向上のために、ライン構造のプロダクションから考え生み出されたものだ。ラインは原料チップを溶融し、糸状に押し出すノズルによって形状が作られる。このノズル設計が特殊構造のポイントとなる。膨大な試験データと技術者の高度なテクニックが揃ってはじめて可能となったラインテクノロジーは、芸術的ともいえるレベルまで到達している。
強度と伸度。特性を自在に操る多段階延伸工程
ラインの重要な特性となる強度と伸度については、延伸工程と呼ばれるプロセスが大きなカギとなる。溶かされたチップがノズルから押し出され、ライン形状となった後に延伸工程へと進む。加熱と延伸を繰り返すことによって、ラインの繊維内部でバラついていた分子を整然と並ばせることで、硬度や引張強度を与えるのだ。これが「多段階延伸工程」。
延伸を繰り返せば、引張強度は高まるが、逆に伸度は低くなる。つまりラインの強度と伸度のバランスは、この延伸工程で決定される。加熱・延伸の時間や速度などの設定を調整し、多段階で行えるシステムを備えたユニチカでは、その微妙なクオリティバランスを作り出すことができる。また、使用シーンでのライントラブルを抑えるには、ラインの断面を限りなく真円に近づけることが欠くことのできない要素になるが、その均一性、寸法安定性を高める技術も延伸工程にかかっている。それだけに製造においてはテクノロジーはもとより、熟練した人間の技も要となってくる。
最終ジャッジは数値化できないフィールドでの満足度
フィッシングライン開発における最もむずかしい点のひとつは、最終的にジャッジを下すのが人間の感覚であるということだ。データに基づいて設計された物性上のスペックが、フィールドでの実感に必ずしも一致するとは限らない。グラフで示したAとBという2つの数値。このデータ上ではAの引張強度が高いが、テスターが試釣すると「Bのほうが強く感じる」という結果が出る。
理由は引張強度と伸度のバランスにある。グラフ上に点線で示した扇型の面積が大きいほど、実感としては「強いライン」になるのだ。しかしこれは原因が突きとめやすい一例にすぎない。新製品開発では、テスターと開発担当者が一緒にフィールドに赴く。フィッシングラインの完成はフィールドにおけるアングラーの満足感にあるからだ。そこにはデータや数値に表れない不確定な要素が無数にある。フィールドで得た情報は技術者へとフィードバックされ、試作とテストが繰り返される。素材開発からフィールドテストまで、一貫した体制と強いモノ作りの信念があるからこそ、ユニチカフィッシングラインは目指すクオリティを高い精度で実現することができるのだ。
徹底的に行われる試作品のフィールドテスト
写真左から
・サンドペーパーでダメージを与える
耐摩耗性テスト
・自然環境を再現するサンシャイン耐候試験機
・ コンピュータによる解析可能な強伸度測定機