ニュースリリース 繊維事業

繊維事業

2004/10/26

ポリ乳酸繊維"テラマック"の防炎製品認定について

 この度、ユニチカ(株)はわが国ではじめて(財)日本防炎協会の防炎製品認定委員会よりポリ乳酸繊維"テラマック"の防炎製品認定を取得し、寝具詰め綿やインテリア製品向けに本格的販売活動を開始しました。これまでポリエステルやナイロンなどの石油系合成繊維は、人や自然環境に対して決してやさしいとは言えない化合物を導入することにより防炎性能を発揮してきました。しかし、本製品は一切の防炎剤を使用することなく、ポリ乳酸繊維自身が有する固有特性を引き出すことにより、防炎性能の発現に成功したものであり人と環境に優しい究極の防炎素材として注目されます。なお本技術・製品に関しましては、既に11 件の特許を出願済です。

1. 技術開発の背景と本技術・製品の特徴
 近年地球温暖化や資源枯渇等の地球的規模での環境問題がクローズアップされる中で、ポリ乳酸繊維はバイオマス(植物)を原料とする次世代合成繊維として、地球温暖化ガスの増加に関与しない環境低負荷特性や生分解性、静菌性などが注目されています。
 ユニチカはこれまでポリ乳酸繊維の最先発メーカーとして、生分解性の他に静菌性や耐候性などポリ乳酸繊維独自の優れた特徴を世界に先駆けて見出してまいりました。この度、ポリ乳酸繊維の原材料特性、繊維の形状、不織布の組織構造などを最適化することにより、一切の防炎剤等を用いることなく、防炎性の指標としての限界酸素指数(LOI 値)が23〜30 の繊維または不織布を得ることに成功しました。とりわけ、スパンボンド不織布は驚くべきことに28〜30 のきわめて高いLOI値を有することを発見しましたが、これはアラミド繊維に匹敵するレベルです。
 今回、防炎製品の認定(45°メセナミンバスケット法)を受けましたのは枕や布団、ぬいぐるみなどの詰め綿用として有用な自発性捲縮能を有する複合短繊維(品名:HP8F)で、優れた防炎性を示すとともに、スパイラル状のマイクロクリンプを発現することにより優れたバルキー性、クッション性、反発弾性、耐へたり性を有するものです。本製品は火災発生時におきましてもポリエステル繊維などに比べて燃え広がりにくく、燃焼熱も低く、発生するガス量も圧倒的に少ないことから、火災安全面での寄与が期待されます。

2.今後期待される応用分野と事業計画
 今回防炎製品の認定を受けました複合短繊維(品名:HP8F)は既に生産をスタートさせており、主な用途としましては、詰め綿として枕、クッション、布団、ぬいぐるみなどへの販売を予定しています。今後、詰め綿以外にも、各種インテリア製品や自動車内装材向けに幅広く素材展開を行っていきたいと考えています。
一方、スパンボンドにつきましては既に列車のグリーン車のヘッドストカバーとして採用されており、今後カーペット一次基布、ブラインド、壁材、天井材などへの展開を図って行きたいと考えています。
3.今後のテラマック事業計画
 ユニチカ(株)は、ポリ乳酸を21 世紀における主要な環境低負荷型次世代プラスチックあるいは合成繊維と位置づけ、既存のナイロン、ポリエステル事業に続く事業展開の可能性を追求しています。ユニチカ(株)は、すでにポリ乳酸を主成分とする製品群の総称を「テラマック」(TERRAMAC)と命名し、樹脂、フィルム、スパンボンドおよびファイバーの4部門について事業化をスタートさせています。世界的にも最先発メーカーとして既に400 件弱の特許を出願済であり、近年先発メーカーとしての優位性を武器に各事業部門は着実に拡大しつつあり、来年度の「愛地球博」を契機にさらなる急拡大につなげたいと考えています。

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