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繊維事業
2014/11/19
バイオマス素材「テラマック®」3Dプリンター用フィラメントの開発について
ユニチカ(株)(本社:大阪市中央区 社長:注連浩行)は、植物由来のポリ乳酸※を原料としたバイオマス素材「テラマック®」を用いて、3Dプリンター用フィラメント(熱溶解積層方式向け)を開発しました。
「テラマック®」3Dプリンター用フィラメントは、市販されているものと比較し、透明性に優れ、またシャープな造形が可能であることが特長であり、これまでに培ってきたポリ乳酸関連技術と、溶融紡糸技術を融合させることにより実現しました。
※ポリ乳酸には、ネイチャーワークス社の「インジオ」を使用しています。
1.技術開発の背景
3Dプリンターにはさまざまな種類があり、熱溶解積層、光造形、粉末固着、粉末焼結、インクジェットおよび切削加工などの方式があります。市販ベースでは、熱溶解積層方式が最も主流となっており、国内メーカーも多く参画しています。
その熱溶解積層方式のフィラメントとしては、ポリ乳酸とABS樹脂が主に市販されていますが、現在市販されているポリ乳酸の多くは"透明でない""折れやすい"などの問題点を抱えています。
そこで当社は、これまで蓄積してきたポリ乳酸自体に関する知見を駆使し、また溶融紡糸技術を組み合わせることにより、"透明感があり""折れにくく""シャープな仕上がり"となる3Dプリンター用フィラメントを開発しました。
2.「テラマック®」3Dプリンター用フィラメントの特長
"透明感"を得るために、純度が高くかつ適切な重合度を保有するポリ乳酸を使用しています。また"折れにくく""シャープな仕上がり"を得るために、溶融紡糸技術を駆使することで、フィラメントの配向度を高めています。
配向度が低いと加水分解速度が速く折れやすくなり、また融点近辺の温度から徐々に溶解しはじめます。これに対して「テラマック®」3Dプリンター用フィラメントは、配向度を高めていますので、加水分解スピードをセーブすることができるため折れにくく、また樹脂が溶解し始める融点ピークも高くなり、造形物の仕上がりがシャープで綺麗になります。
3.今後の展開について
現在、国内・海外メーカー数社およびモニターの方々に評価いただいており、その"透明性"や"シャープな仕上がり"については好評を得ております。また、顔料を付与し着色する原着品の生産も可能です。
国内の3Dプリンターメーカーでの販売を今年11月から開始し、今後は海外メーカーにも展開を図ることによって、2016年度に年10トンの販売を目指します。
また、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂のみならず、ポリ乳酸と他のポリマーとのアロイタイプの開発を進めていく予定です。
<この製品に関するお客さまからの問い合わせ先>
ユニチカ(株)繊維資材営業部
産業資材グループ(大阪)
TEL:06-6281-5623
FAX:06-6281-5634
東京繊維資材グループ
TEL:03-3246-7551
FAX:03-3246-7669
<この製品に関する報道関係からの問い合わせ先>
ユニチカ(株) IR広報グループ
TEL:06-6281-5695
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