ニュースリリース 高分子事業

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高分子事業

2010/9/24

エアバッグ端材のリサイクル技術開発および事業展開について

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 ユニチカ株式会社(社長:安江健治、本社:大阪市中央区 以下ユニチカ)は、自動車用エアバッグの製造過程で発生する基布の端材をリサイクルする技術を東工コーセン株式会社(社長:川野 良三 本社:東京都千代田区)と共同で開発し、自動車用パーツを中心に再利用の提案を開始しました。
 エアバッグの基布には、使用される部位によって、ナイロン66製の布単体で構成されるもの(プレーン布)と、ナイロン布の表面にシリコーンを塗工したもの(複合布)があります。プレーン布のリサイクルについては従来から実用化されていますが、複合布のリサイクルについては極めて難しくほとんど取り組まれていませんでした。このたび両社が開発した技術は、複合布をナイロン部とシリコーン部に高精度で分離しリサイクルする技術です。複合布のリサイクル法については、これまで様々な技術が検討されてきましたが、今回両社が開発した技術のように高い精度(異物混入率1%未満)でナイロン部とシリコーン部を分離する技術は世界でも報告されていません。
 分離したナイロン部は一旦ペレット状に加工した後、ユニチカが持つコンポジット技術を駆使して顧客の要望に応じた機能を付加し、射出成形用材料として供給する計画です。一方、シリコーン部は熱プレスにより衝撃吸収材料として再利用することなどを検討中です。
 両社は、タイ国内にそれぞれが有する設備を活用し、すでに年産200トン規模のプラントを完成させており、一部の顧客にサンプルの提供を開始しました。顧客での評価が進めば2011年末を目処に生産能力を年産600トンまで拡大する計画です。また、原料となる複合布の端材は、タイ国内だけでなくベトナムからも調達する計画です。
 資源循環ネットワーク構築の必要性が認識される中、このリサイクル事業は、国内外のサプライヤーと連携し、リサイクル樹脂が自動車の部品等に採用されることにより、マテリアルロスを限りなくゼロに近づけ、資源生産性の最大化を図る国際間の環境配慮型資源循環ネットワークのモデルを構築するものと確信しています。

以 上

<この商品に関するお客様からの問い合わせ先>
ユニチカ株式会社 樹脂事業本部 樹脂企画グループ
TEL:06-6281-5816
FAX:06-6281-5849

<この商品に関する報道関係からの問い合わせ先>
ユニチカ株式会社 IR 広報グループ
TEL:06-6281-5695


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