ニュースリリース 高分子事業

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高分子事業

2016/3/22

射出発泡ポリアミド樹脂「Foamilon™(フォーミロン)」の開発について<表面外観に優れた射出発泡ポリアミド樹脂>

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ユニチカ株式会社(本社:大阪市中央区 社長:注連浩行)は、"強い""軽い""きれい"をコンセプトに、各種の射出発泡成形工法に対応可能なポリアミド樹脂の新アイテム「Foamilon(フォーミロン)」(商標登録出願中)を開発しました。
 「Foamilon」は、従来の成形材料では両立が困難であった、軽量化と優れた表面外観を両立できることから、自動車部材等で高まる樹脂製品の軽量化の取り組みに寄与することを期待しています。

1.開発の背景について
 世界的な排出ガス削減のニーズが高まる中、自動車部材の軽量化開発が活発化しています。金属から樹脂へ、の流れの中で強度、耐薬品性、成形性に優れるポリアミド樹脂の活用が加速する一方、すでに樹脂化された部品においてもさらなる重量低減が求められています。
 樹脂部品の軽量化技術の一つとして樹脂発泡が注目されています。射出成形分野でもその技術が応用されつつあるものの、スワールマークに代表される成形品表面の外観悪化が起こりやすく、軽量化と表面外観を両立することが難しいため、適用範囲は限られているという問題がありました。
 そこで当社では、独自のポリアミド樹脂設計とコンパウンド技術を基に、射出発泡成形に必要な樹脂特性を付与することに成功、スワールマークなどの外観不良を抑制し、"強い""軽い""きれい"な発泡成形品を得ることが可能なポリアミド樹脂「Foamilon」の開発に成功しました。

2.「Foamilon」の特長
 新たに開発した「Foamilon」は、射出発泡成形に最適な粘度、結晶性、流動性などの樹脂特性を独自の配合技術で付与されており、化学発泡や物理発泡といったガスの種類、ショートショット発泡やコアバック発泡といった発泡方法によらず、様々な工法に適用できる樹脂です。
 コアバックと化学発泡を組み合わせた工法では、2倍発泡も可能で、20%以上の高い軽量化率を達成しながら、優れた表面外観性と均一な発泡セルを形成することが可能となり(図1)、自動車アンダーフードのカバー製品への採用が進んでいます。

 「Foamilon」発泡体では、例えばPA6-GF15のソリッド(無発泡体)と比べて、性能・外観は同等以上でありながら、製品重量を約20%削減することが可能となります(図2)。特に曲げ弾性率の優位性は高く、軽量化と高剛性化を同時に達成できることが大きな特長といえます。

 また、「Foamilon」発泡成形体はこれらの特長以外に、断熱性、遮音性などの性能面の向上、ヒケや反りなどの形状問題の解消も図れることから、自動車分野以外にも、二輪、スポーツ用品、電動工具などの各分野においての応用が考えられます。射出発泡成形の利用価値を高め、ユーザーの軽量化活動に貢献できることを期待しています。

3.今後の展開について
 「Foamilon」は、今回の主たるアプリケーションである自動車用途以外にも展開の可能性を持つ樹脂であり、今後は幅広い用途での調査・探索を行い、2020年度に10億円の販売を目指しています。
 また「Foamilon」は、4月6~8日に東京ビッグサイトにて開催される第5回 高機能プラスチック展のユニチカブースに出展いたします。
以 上


<「Foamilon」に関するお客様のお問い合わせ先>
ユニチカ株式会社 樹脂事業部 エンプラ営業部
エンプラ第一グループ(東京) TEL:03-3246-7598
エンプラ第二グループ(大阪) TEL:06-6281-5541
エンプラ第三グループ(名古屋) TEL:052-971-3781

<「Foamilon」に関する報道関係からのお問い合わせ先>
ユニチカ株式会社 IR広報グループ
TEL:06-6281-5695

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