過去の釣行記TOP > 釣行レポート > 2012年10月28日

釣行記

釣行レポート

2012年10月28日

高松港周辺でアジが好調!

うちのクラブの若い者に釣り具店でばったり会ったとき、次のようなことを言われた。
「なんて名前でしたっけ、あの蘭。そう、カスバートソニーです。あの話、まだ消されずに載っていますよ。ちょっと普通では考えにくいですが・・・・・」
このホームページは釣りの話題を読者に提供するのが目的で、まったく釣りに関係のない話を長々と載せてあること自体は、たしかに酔狂がすぎるのかもしれぬ。
まったく異論がないわけではないが、彼の意見も御尤もだ。
ところがその後しばらくして、普通では考えられない云々と私を揶揄したその若い者から、次のような相談を受けた。
「じつは、彼女が開花中のカトレアを貰って来ましてね。それが2年前くらいです。部屋の窓辺で育てているのですが、あれ以来、咲いたところを見たことがありません。どうしたら咲きますか」
彼は真面目腐った顔でそう訊くのだった。どうやら彼女から頼まれてのことらしい。
「知っていても教えるものか」と私は言ってふくれた。
あれほどホームページのことで憎まれ口を叩いておいてカトレアもへったくれもあるものか、と臍を曲げたわけだ。
「そんな、いじわる言わないでくださいよ」
「さんざん俺の記事を尋常じゃないとか何とか虚仮にしといて、意地の悪いのはどっちだ」
「だって、あれはそのぅ」
「じゃあ、こうしよう。ホームページに近々アジの記事を書く予定だから、そのときどうしたら咲くか、その育て方を一緒に載せておくよ」
「ええー、そんなの絶望的じゃないですか。あれは瞬間湯沸かし器みたいにすぐ怒る会長に閉口して、お情けで掲載してもらえたのでしょ。載せないとうるさいからって。いくらなんでも次は無理ですよ」
「そうかい。それなら、そのときはあきらめて他を当たるんだな」
さて、彼の彼女が貰って来たというそのカトレア、わりと小柄で場をとらないから年中室内で育てているとのことだが、それならおそらく光量不足にちがいない。窓辺は明るそうでも、あんがい日の射す時間は短いものだ。建てこんだ住宅地ならなおのことそうだろう。
とにかく、カトレアは日光を好む。
小型種の多くは寒さに強いので、蕾を持っているものや開花中のもの以外は、最低気温が10℃(うちは5℃以下になったら取り込むようにしている)を切るまでは屋外に吊るし、よく日に当てて育てるようにしたい。樹があるなら真夏は木洩れ日程度、それ以外の涼しい季節は日向に吊るしておくとよい。日照さえ確保できれば吊るすのは軒下でも物干しでもどこでもかまわない。日向では葉焼けが心配だと思うなら遮光率30%程度のネットを買って来て張り、その下に吊るしておくとよいだろう。
冬が来て室内にとりこんだなら、日当たりの一番いい場所に鉢を置く。もし可能なら陽ざしを追って日向へ日向へと置き場をずらす。毎日は無理でも昼間に用もなく家にいるときならそのくらいの世話は焼いてやれるだろう。そんな少しくらいのことでと思うかもしれないが、そのほんの少しの積み重ねが長い目で見るとよい花を咲かせる努力として実を結ぶのである。このほか、いちどクシャクシャにしてひろげたアルミホイルを鉢の下に敷いてやるというのもよい考えだ。光を反射しやすいボードやシートを鏡のように利用するという手も悪くない。太陽の光を反射させて日照時間を増やしてやるというわけだ。
考えてみると、日光も反射光も植物には同じように御馳走なのだから、喜んでくれぬわけがない。

 

釣行レポート

うちで今咲いているカトレア。交配種である。

釣行レポート

レリア.アンセプス。日光を好み、低温にも強い。

釣行レポート

大型種は低温に弱いも大型種は低温に弱いも。

さて、ここからが本題のアジングの話である。
昨年の晩秋から冬場にかけて爆釣したG地区のジャンボフェリー乗り場は現時点ではさっぱりダメだが、それ以外の高松港周辺ではマアジが俄かに活気づき始めている。サイズは15~20cmで、稀にそれ以上の良型が私たちのあやつるワームに食いついてくる。
たとえば、G地区の西側に位置する埋立地のF地区では、まだ回遊してくる群がそう大きくないみたいで、何尾か釣れるとパタッと食わなくなるが、それでもあきらめずに粘れば丸々と肥えたマアジを10尾くらいはキープできる。
アジは日中でも釣れるが、ワームで狙う私や私の仲間はもっぱら日が暮れてから釣り場へと出かけていく。つまり、家族の冷ややかな目をよそに、晩飯はコンビニで何か買って済ませ、就労により生じたストレスを解消するのが目的という建前でもって身近な夜の海へと毎晩のように足を運ぶわけだ。
「家庭は大丈夫か」
「うちなんか亭主元気で留守がいいとか何とか言ってさ。遅い方が喜ばれるんだよ」
「ぼ、僕は、なんとか時間を盗めたとしても週2回が限度です。だから、帰りが遅くてもかまわないなんて羨ましいです」
「ランプの灯の消えぬ間に生を楽しめよ、というからな。今夜もしっかり釣ろうぜ」
「そいつはどうだかな。若い者はランプの灯が消えてからがお楽しみなのだから、週末の夜の長居は御法度なんじゃないの」
「うまきこと言うじゃないか」
「そうかなぁ」
「うん。お前にしては」
そんな掛け合い漫才みたいなことを言い合っていると、昼間に鳴門市北灘町の折野で、マルキューのパワーイソメを餌にして、キスをチョイ投げでたくさん釣ったF氏が、外灯のはずれの薄暗がりで品のない笑い声をたてた。
この日の釣り場は、すでに述べたとおりF地区の岸壁周りであったが、土曜の夜なものだからいつもにも増して仲間が多く集まっていた。釣り禁止区域を避けて、適当に散らばって竿を出したが、やはり何尾か釣れると食いがぱたっと止まる。そして、そのあとアタリすらない時間が長くつづいた。誰もが似たような状況で、堪え性のない者のなかには早々に道具を片づけて車へ向かう者が出た。
しかし、いくら食い渋っているとはいえ、辛抱強く仕掛けをあやつっていると、忘れたころにあっちで、あるいはこっちで、よく肥えた美味そうなマアジが稀にだが釣れてくる。
少し風は吹いているが、寒いとは感じなかった。天候的には申しぶんなく、夜更かしアジングにはもってこいの好条件だ。
さて、帰る者が帰ってしまうと、あとは熱心な者しかその場には残らないわけだから、少々活性が低かろうが何だろうがそんなのはおかまいなしである。
けっきょく、この日は粘りに粘った甲斐もあってか、みんな15尾ほどのマアジをキープして、日付が変わってから竿を納めた。

釣行レポート

このサイズが連発した昨年の高松市内。これからが本番だ

釣行レポート

そこかしこで竿が曲がるジャンボフェリー乗り場。今年もじきにこうなるはずだ。

釣行レポート

去年の今頃はG地区で毎晩のように好釣果をあげていた。

釣行レポート

去年は何回も竿頭となった牧くんも今年は苦戦している。

釣行レポート

今年はまだ釣れないが昨年はサバもよく釣れた。

釣行レポート

昨年のG地区ジャンボフェリー乗り場はこのクラスが爆釣。

釣行レポート

田所さんもマアジをキャッチ。

その日から少しばかり時は流れ、私は出勤前に高松港へと海王丸を見に出かけた。この帆船は大学の練習船で、とても美しい姿をしている。
私は、遠足当日の学童のように、この日はずいぶん早起きした。目覚ましが鳴るより早く目覚めた私は暗がりで着替えを済ませ玄関へと向かった。車に乗り込んだときは真っ暗だった。コンビニでサンドイッチと牛乳を買ってから大的場のヨットハーバー付近へ誰か釣りをしてないかと思って見に行った。日曜だというのに顔見知りの者には全く会わなかった。夜が明けるまで1時間ほどあったのでアジを狙ってみることにした。このすぐ近くの高松漁港で少し前にマアジをたくさん釣ったと松浦宏紀から聞いていたので、ここでも釣れるだろうと思って竿を出してみる気になったのだ。
やみくもに仕掛けを投入するのもなんだから、少し付近の岸壁や波止を偵察がてらまわってみたら、外灯が明るく照らす海の中層にアジの姿がほかの小魚に混じって見えた。
私は、まんまとその様子にそそのかされた。
「いっちょう勝負してみるか」
さっそく釣り開始である。漁船や漁船をもやってあるロープの際、生け簀の下、明るいところと暗いところの境目付近を中心に、少しずつ探る層を変えながらズル引きで仕掛けを通してみる。すると、のっけからマアジが連発した。
お気に入りのエコギア・メバル職人ストローテールグラブスリムをメインに、今回はパワーシラスも試してみたが、どちらのワームも食いがよかった。
ワームをセットするジグヘッドはティクト・ブルヘッド太軸である。
ラインは、アジングの定番中の定番であるユニチカ・ナイトゲームTHEアジFC2lbだ。このラインはフロロカーボン製なので感度がよく、すこぶるアタリがわかりやすい。それと、沈みが速いので深い場所を狙うのにも適している。高比重で風の影響を軽減できるというメリットも私にとってはうれしい。
ロッドはノリーズ・スローリトリーブ80、リールはダイワ・カルディアキックス2004を使用した。
東の空が白みかけても頻繁にアタリがあった。
ただ、今回はジグヘッドが重すぎても軽すぎてもアタリの数がうんと減って、また食いつきもよくなかった。ジグヘッドの重量は、なぜか1.0gが最適であった。フォール時も、リーリング中も、稀にだがボトムを誘って釣るときも、ジグヘッドの重さのちがいでアタリの数に差が生じた。繊細な仕掛けだけに、そういうこともあるかとワームを付け替えながら私は思った。
また、フォール中にコツっとアタリが来た。即、アワセを入れる。だが、惜しくもスカを食らってしまった。そのまま仕掛けを張り気味に沈めていく。またもや、アタリが来た。今度は向こうアワセを狙ったが食いつかなかった。いったん底まで沈めてからリールを巻きはじめる。すると、またコツっとアタリが来た。今度はアタリが来た直後に竿の先で横に仕掛けをスーッと引いて聞きアワセしてみた。
「乗った!」
私は心のなかでガッツポーズをした。
その後も、ワームを一気に吸い込んでしまうあのアジ特有のアタリはまるで見られなかったが、それでも本命のアジを釣ったり釣り落としたりして楽しいひとときを過ごした。
すっかり夜が明けると、降っていた霧雨もあがって、低い曇り空が頭上を覆っていた。風はなく、暖かかった。
しかし、すっかり夜が明けてしまうと次第にアタリが遠のきはじめた。そして、もうしばらくするとまるでダメになってしまった。

釣行レポート

アジングにはこれ!筆者は2lbを使用。

釣行レポート

高松港付近は有料パーキングに駐車するが自転車で釣場へ。

釣行レポート

筆者に待望のアジがヒット!

釣行レポート

いいサイズが釣れた。

釣行レポート

エコギア.パワーシラスもアジに効く。

釣行レポート

エコギアにはアジ専用ワームもあるが筆者イチオシはこれだ。

釣行レポート

高松港周辺はマアジが多い。

釣行レポート

大的場のヨットハーバーもアジが回遊する。

決断に躊躇はなかった。
私は寄港中の海王丸を見物するため早起きしたのだ。そして、その帆船は眼前にビルの建ち並ぶ埋立地のすぐ向こう側の高松港の岸壁に停泊している。
私は、さっさと道具を車に積み込んで、その場を去った。

釣行レポート

早朝から写真撮影する人が大勢来ていた。

釣行レポート

通称「ナカヤの爺さま」に偶然会った。熱心に写真を撮っていた。

釣行レポート

帆を張るためのロープだけでも見ごたえがある。

釣行レポート

帆船のなかでも特に美しい4本マスト。見とれてしまう。

【今回の使用タックル&ライン】

ロッド : ノリーズ スローリトリーブ80
リール : ダイワ カルディアキックス2004
ライン : ユニチカ ナイトゲームTHEアジFC2lb

ページのTOPへ

釣行レポート一覧へ