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釣行記

釣行レポート

2013年12月25日

木こく池のニジマス

ミキカツさん、良型を連発!

 木こく池は、まんのう町の山のなかにある周囲1キロほどのため池である。ここに平成9年、ニジマスが初めて放流された。これは同町(当時は仲南町)が、鱒も泳ぐ冷たく澄んだ水で育てた美味しくて安全な地元米を世間に広く知ってもらう目的から計画されたもので、今期も初冬にニジマスが放流されて恒例の釣り大会が催された。
 その釣り大会に参加した人たちの情報によると、今期はニジマスのサイズが例年に比べて相当小さいらしく、大会は盛況だったにもかかわらず良型は数えるほどしか釣れていなかったそうだ。
 これは、町役場の人の話とも意見の一致をみているので、今期はサイズよりも多くの鱒を放すことに主眼が置かれたとみてよいだろう。
 しかし、そうは言っても、この池には以前に放流された良型のニジマスが少なからず泳いでいて、そういう古参兵的ニジマスのなかには強烈なファイトを見せつけるビッグワンも混じっているはずだから釣りに行かないという手はない。
 そこで、ミキカツさんこと三木勝利氏を誘って、ちょっと腕試しに出かけてみることにした。
午前9時を少し過ぎたころ、ミキカツさんを自宅前で拾ってから、一路、車で木こく池へと向かった。
 途中、寄り道したので、現地には11時前に到着した。少し風が吹いていたが空は晴れて陽ざしが暖かかった。

 駐車場とトイレのある水門付近から様子を窺うと、風の当たらない東側の水辺にフライフィッシャーマンがひとりだけ釣りを楽しんでいた。
 仕掛けの準備を終えたミキカツさんは、「ちょっと釣ってみるよ」と言って土手を降りていき、水門付近で仕掛けを投げはじめた。
 池につづく少し離れた山林のなかから銃声がときおり聞こえた。キジでも狩っているのにちがいない。
 私は土手の上からニジマスをねらうミキカツさんの様子を少しのあいだ眺めてみたが、手際よく釣っているにもかかわらず、ロッドが曲がりそうな気配はこれっぽっちもなかった。
 これはダメだと思ったが、そうとも言えないので、もうしばらく様子を見てから、東岸の釣り師の方を指さして、仕掛けをあやつるミキカツさんに、「ほら。あそこにフライで釣っている人がいるだろ。そう、あの人。ちょっと行って訊いてみないか?」と見おろしざまに声をかけてみた。
 ミキカツさんが言った。「朝からやっているのかな。よし、行ってみよう」
 フライでニジマスを狙っていたのは髭を生やした小柄な年配の人で、無駄のない機敏な動きから相当釣り慣れしているなというのがすぐにわかった。しかし、しばらく土手の上から様子を見ていたが、釣れそうな雰囲気ではなかった。
 降りていって訊ねても芳しい答えは返ってこなかった。
 そうこうしているうちに、そこよりも北寄りの水の落とし口付近の水面で、水の輪が生れては消えていくのをミキカツさんが見つけて指さした。
「あそこらも、土手が風よけになって、釣りやすそうだね。あっ、大きそう!」
「いいライズだったね。あの辺、けっこう釣れるよ」
「デカいのが?」
「そいつは運次第だね」
 ふたり、そちらに向かって歩みを進めた。
「おっ、いるいる」
 やって来た早々、池のなかを見まわしていたミキカツさんが言った。ミキカツさんが指さす方に目を落とすと、澄んだ水の中層辺りに大きなニジマスが3尾も泳いでいた。
「あれが食いつくと、どんなにか引くだろうね。しかし、正直なものだ。ぴたっとやんでしまったな、ライズ」
「ああ、俺たちに感づいて沈んじまったのかも」
「どうも、あれを食っていたようだ。地味な色の、ほら、カゲロウが、あそこに」
「ほんとうだ。あっちにも」 
 観察をつづけるあいだにも、水面の水生昆虫は、その数を増してくるようだった。
「モンカゲロウか」
「それより地味な色の大型だ」
「逆光のせいだろ」
「いや、マダラカゲロウっぽい」
 ふたり、ああだこうだ言っていると、水面で調子を試すようにつばさを動かしていたその大型のカゲロウのひとつが横倒しになった。不意の風にバランスを崩したらしい。と、その一瞬後、突然そのカゲロウが水面から姿を消した。水の輪が生れた。カゲロウが消えたのは、たしかにその輪の中心で、その水の輪もやがては消えてしまった。
「ドライフライで釣れそうだな。でも、どうしてあの人、こっちに来てやらないのかなぁ」とミキカツさんが首をかしげた。
「さあ、こちらに鱒が多いと、とっくにわかっているはずだが」
「そりゃそうだ。ライズしていたもの、最初から」
 私は年配の小柄な釣り師の方をちらっと見た。けれども、わざわざ真相を確かめに出向いて行くわけにもいかないので、「ねえ、釣ってみたら」とミキカツさんをうながした。
 私は、ミキカツさんがルアーで大きいのをヒットさせたら、そのファイトシーンの一部始終を撮ろうと思って2台のカメラを準備していた。
 しかし、ミキカツさんが釣りはじめると、ニジマスはその気配を消してしまってアタリすらよこさない。その後しばらく何の音沙汰もないまま無情の時が過ぎていった。そうこうするうちに、最近よく釣れている南岸にフライフィッシャーマンが3人やって来て釣りを開始した。
「釣れるかな、実績の高い場所だろ」とミキカツさんが釣る手を休めて言った。
「ああ、最近よく釣れている一等地だ」
「フライか?」
「ルアーでも釣れているよ」
「じゃあ、あっちに負けぬよう頑張らなくちゃ」
 ミキカツさんのキャストはコントロールが抜群で、軽く振ったロッドの先からラインが一直線に沖へとルアーに引かれて延びていく。ミキカツさんはついさっき付け替えたミノーをまた元のスプーンにもどして頑張りはじめた。
「それ、何グラム?」
「4gを少し切るくらい。ノリーズの鱒玄人だよ」
「それ、いいね」
「アブガルシアのトビー、ティファのブリリアント、ティムコのライトニングウォブラーも好きだけどね」
 まあ、5g以下のスプーンを数種類、とっかえひっかえやっていれば食いつくだろうとミキカツさんは踏んだようだ。
 最初のニジマスが食いついたのは1時間ほど経ったころだった。
「底の方をゆっくりタダ巻きしていると、コツッと何度か来て、そのあと急に重くなったから根掛かりしたかと思ったよ」
「もの凄い引きだね」
「でも、50cmはないと思う」
「ニジマスは鰭が強いからね」
「放流したてって感じじゃないな、このラインの引き出しようは」
「去年、おととしの居残りだろう」
 ニジマスはアマゴより長命だから数年前の生き残りが食いつくことも珍しくない。鰭ピンとまではいかなくても、居残り組のニジマスは鰭が再生して、そのファイトぶりも半端ではないのだ。
「いいのを掛けたね」
「おかげさまで」

 ようやく足元近くまで寄せたと思ったら、すぐさま右へ走り、また沖へ走ってしまう。ニジマスが走るたび、リールが悲鳴をあげ、スプールからラインが吐き出されていく。
ロッドは管理釣り場や小渓流で多用するライトなもので、ラインはユニチカ・シルバースレッドトラウトクリアー4lbである。
「たしか、3年前だったか。フライならもっと大きいヤツを釣ったことがあるけど、それと同じラインで67cmを取り込んだことがあるよ」と私は背後から声をかけた。
「そいつは心強いぜ。しかし、手ごわいな」とミキカツさんが唸るような声に言った。
「たしかに」
 こんどは底に張りついてしまったか、梃子でも動こうとはしない。そんなニジマスに業を煮やしてか、「動け。走って疲れてしまえ!」とミキカツさんは声を荒げた。
 その後、取ったりいなしたりの無我のやりとりがつづいたが、ようやくやや沖の水面にガバッという音とともに肥えた魚体が浮かび出た。
「ほう、綺麗なニジマスだ」
「雌っぽいな」
「うん。顔がやさしい」
 ミキカツさんは水面に浮かんだニジマスを騙し騙し怒らせないように、じわじわと足元へと寄せはじめた。ロッドの反発力だけでは寄せきれないので、最後は私が加勢してラインを手に取って水際まで寄せた。
 この1尾に弾みがついて、ニジマスが釣れはじめた。その後、車を駐車した水門付近に戻ってからも、到着早々のときのあの不振が嘘のように良型が連発した。
 この日、フライでもニジマスが釣れた
 ミキカツさんの仕掛けに、ニジマスがまた食いついた
「取り込むとき、竿からラインまでを一直線にして、こんなふうに後ろに引くと、ほら、素直に岸辺まで寄ってくる。いつかテレビで観たのを思い出した」と要領を得たミキカツさんは余裕の取り込みを実践してみせるまでになっていた。
「管理釣り場の常套手段だね」
 スプーンはゆっくり巻くだけで釣れた。フォール中のアタリも少なからずあった。ミキカツさんは、層を意識して釣ることが重要だと言っていたが、フォール中のアタリに対処する意味合いからスプーンの重さを微妙に変えていた。フォール中のアタリが多い時間帯には数投ごとにルアーを換えたりもしていた。
 フライで狙った私の感想としては、ライズが時折あったにも関わらず、中層より深い場所でのアタリが多かった。ゆっくり沈むシンキングラインを用い、小魚に似せたストリーマー系のフライを主に使って釣ったが、まずまず満足のいく釣果であった。
 まず、使いまわしの楽なフローティングラインを使って、あの手この手で攻めてみよう。それでダメなら沈むラインに交換すればいい。止水でシンキングラインを上手に扱うには慣れが必要だが、シンキングラインの扱いを学んでおいて損のないことは今回の結果からみても明らかだ。
 なお、背後が急斜面の釣り場では、シングルハンドロッドよりもダブルハンドロッドの方が断然釣りよい。私はライン指定#5/6の13ftを使って釣ることが多いが、これなら良型のニジマスとも安心してやり取りできる。
 四国には、渓流の一定区間を管理釣り場にして営業している漁協がいくつかあるが、冷たく澄んだ山の池水にニジマスを放流して、しかも料金を取らないで釣らせるという釣り場となると、ここの他に私は思い当たる場所がない。
 ほんとうに、ありがたいことである。

 

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今回はシルバースレッドトラウトクリアー4lbを使用した

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ルアーは小型を多用する

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今朝は南岸での成績がよい

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各層を探り分けることで良型を連発させた

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このサイズなら文句なし!と、ミキカツさん

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見よ!この万点のボリューム感

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無駄のないキャストで各層を探り分ける

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良型とやりあうミキカツさん。シルバースレッドトラウトクリアー4lbだからできる強気のやり取り

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素晴らしいファイトで答えてくれた好敵手に、感謝!

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精悍なボディと猛烈なファイトが魅力的だ

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背後は傾斜が急なためフライを投げるが難しい

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小型のストリーマーにヒット

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ストリーマー系のフライを使うとこのクラスが多く釣れる

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水辺に影を落としつづけて、17年。早いものだ

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初夏にはブラックバスも釣れる

男爵、初ニジマスに歓喜!

 後日、ミキカツさんと一緒に釣ったニジマスの写真を編集していると、男爵がやって来て、「大きいなあ、このくらいよう肥えとると引くやろなあ」と画面に厳つい顔をまじまじと寄せて羨ましそうに言った。

 私は可笑しくて仕方がなかった。というのも、男爵と来たらあまりにも露骨に釣りたそうな表情を見せるので、まるで子供みたいだと思って、つい失笑してしまったのだ。
「そりゃあ、放流をはじめて17年目だからな。数年前の鱒は自然の餌を食って、ネイティブに先祖帰りしつつあるから、ライトなルアータックルでヒットさせたら、むろん、楽しいことこの上なしさ」
「こんど、いつ行くんな?」
「日曜日にでも連れて行こうか?」
「ほ、ほんまな?」
「もちろん。では、都合いい時間に出かけるとしよう」
「それにしても、県内でこんな立派なニジマスが釣れるとは、ちょっとびっくりやな。ほんま驚くわ」
 男爵は、またパソコンの画面に魅入って、感心するやらニヤニヤするやら、もうすっかり大きなニジマスを釣りあげてしまったような表情だ。
「やはり、ゲーテは偉いな」
「ゲーテ?」
「驚きこそが幸福なのだそうだ」
「ほう。そう言ったわけ」
「なるほど、と思ったね」
「釣れたら、もっとなるほどと思わせるような喜び方をしてみせるがな」
 私は言った。
「この齢になっても、まだワクワクドキドキできるってえのは、あんた、幸せだよ」
「何だ? 女のことか」
「バカ言え。嬉しそうな、あんたの、その顔の話だよ」
 山の池だから冷えるので防寒対策だけはじゅうぶんしてくるように言って、その日は帰した。

 

 前日に雪が降って、山間部は積雪を見た。
 それでも、南国四国の山あいの池だと甘く見て出かけると、七箇地区を貫く広域農道は日陰の雪が凍って、運転には相当気を使った。途中、のろのろ走る軽トラックの荷台の上からショベルを手にした仕事着の男がふたり、籾蒔きでもするようにちびちびと不凍結剤を路面に薄くふりまいているのに追いついたが、それを交わして前へ出ると、もう目的地までは目と鼻の先だった。
「なんとか無事についたな」と男爵がホッとした表情を見せて言った。
「あとは魚の機嫌がいいかどうかだ」と私は頷いて答えた。
 さっそく仕掛けの準備に取りかかる。
 男爵はミキカツさんが使ったのと同じルアータックルで釣ることになった。ルアーもミキカツさんが用いたのと大体同じ小型のスプーン数種類を状況に応じて使い分ける。
 ミキカツさんが、このあいだいい思いをした東岸山側の水の落とし口付近を攻めたそうにしていたが、風がまともで、男爵が手にした道具では釣るのに少なからず無理があった。
「男爵。あっちは無理だから、そっちのお立ち台がある辺りを狙ってみろよ。風が当たらなくて釣りやすい。道具の扱いに慣れたら好きな場所でやっていい」
 水の落とし口の対岸にあたるお立ち台が水上に競り出している付近はドン深で、大型のヒット率が高い場所だが、寒冷前線が張り出した冬場の釣りは辛抱にも辛抱が要る。しかも、その努力が報われないことも少なくない。じっさい、管理釣り場名人らしき若いルアーマンらがあの手この手で攻めてもアタリひとつないとぼやいているところをみると、こういう言い方は失礼千万だが俄かトラウトルアーマンの男爵の手になどとても負えないだろうなと私は内心そう思った。
 15時過ぎに釣りを開始して、1時間ほど過ぎても、あんのじょう男爵の投げるスプーンには小さなアタリすら来ない。
 男爵は工夫して釣る男だから、微妙に引く速さや、引く層を変えて、手を尽くしているようだが、表情が硬い。寒さにこわばっているようにも見えるが、動作がロボットのようでいつもの柔軟性にも乏しかった。
 それでも、見物していると、男爵は釣り歴が長いだけあって、理にかなった釣り方をしているなとわかったので、私もフライで釣ってみることにした。ルアーではダメでもフライなら釣れることが結構あるのだ。
 しかし、私のフライにもちょっかいを出してくるニジマスはいなかった。
 男爵にはもうしわけないが、今日はダメかもしれないと私は思った。池の何処も、誰も釣れていないのだ。
 ところが半ばあきらめかけたそのとき、雪が降りだして、風がやんだ。
 私は男爵に言って、このところ調子のいい南岸でもう残り少ない日没までの時間を、一か八か勝負してみようと提案した。
 そちらへ移ってみると、さっきまで風に荒れていた水面が嘘のように、今は真っ平らに凪いでしまっている。けれども、そんな状況の変化とは裏腹に、しばらくは私のフライにアタリがいちどあったきりで、それ以後なんの音沙汰もない。もう男爵は冷えるのと釣れないのとで意気消沈してしまっていた。動きが益々ロボットみたいに見えた。
 すると、そのとき、私の右側でフライをやっていたベテランらしき人にニジマスが釣れた。高番手のタックルでやっていたにもかかわらず、かなり引きずりまわされて、ロッドがたびたび満月を描いた。男爵はそのやり取りの一部始終を羨ましそうに見ていたが、その長いやり取りのあいだに私の仕掛けにも何度かアタリが来た。
 注意して凪いだ水面上を見まわすと、大型のカゲロウが羽をヨットの帆みたいに立てて浮かんでいるのが目撃された。
 それを見て、私はタナを表層に絞った。沈みのごく遅いシンキングラインを使用していたので、リーダーを長めに取っている私の仕掛けなら水面に近い層にフライを泳がせるのは、さほど難しいことではなかった。これが当たってニジマスが食いついた。ロッドが曲がった。しかし、それもつかのま、天を仰ぐ無念に結果となってしまった。
「あっ、逃がした」と男爵が言った。
「上や、上。うわずって来た」と私はすぐさま仕掛けを投げるよう男爵に指示した。
すると、2回投げたらアタリが来た。着水と同時にリーリングをはじめると、水面直下ですぐさま食いついた。男爵の繊細なロッドが綺麗な弧を描いて撓った。溜めにかかると、リールが悲鳴をあげた。ラインが猛烈な勢いで出ていく。
「ドラグ、少し締めようか?」
「締めるな!」
「なんぼでも糸が出ていく」
「出るだけ出しておけばいいさ。止まったら寄せなよ。そのうち弱るさ」
 なにしろ、男爵にとっては生れてはじめてのニジマスだ。しかも、コンディションのいい良型なのは疑う余地もない。
 やや沖で浮いた姿に男爵も私も大いに満足したが、気を緩めるとニジマスはふたたび水の深みへと仕掛けを引いて疾走した。
 その後、しばらく緊張感のあるやり取りがつづいたが、男爵のあしらいのうまさが勝った。
「やった! しかも、綺麗な魚やないか」と私は駆け寄りざまに言った。
 雪の岸辺にずりあげたニジマスに目を落としたまま男爵は声もない。写真を撮り終えても、まだニコニコと笑顔が絶えなかった。
「悪いけど、あと2回か3回投げたら帰ろうぜ。路面が心配だ。凍ったりしないうちに山をおりなきゃ」と私は嬉しがる男爵に言った。
 そう言った口の下、私の投げたマラブーストリーマーにニジマスがヒットした。サイズは男爵が釣ったのと大差はないが、よく肥えていて手ごわい引きをみせた。
半ば強引に寄せて、ずりあげ、男爵に写真を撮ってもらい、さっさとリリースした。
風は絶えたまま、夕闇が辺りに垂れこめはじめていた。規則で日没後の釣りは禁止されているので、まさに間一髪、ボウズを免れたかたちだ。
「よかった、よかった。1尾ずつ釣れたから安心して帰れる」と男爵が晴れ晴れした表情に言った。
 しかし、こんなに喜ぶ男爵を見るのも久しぶりだ。
 終了間際の土壇場で1尾釣れたことよりも、そのことの方が私には嬉しかった。

 

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ラインはシルバースレッドトラウトクリアー4lb

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後日、天気のいい日に大物を狙いに来た男爵らだったが・・・

【今回の使用タックル&ライン】

ロッド : シマノ カーディフ・エクスリードHKS59UL/F
リール : シマノ ツインパワーC2000HGS
ライン : ユニチカ シルバースレッドトラウトクリアー4lb
リーダー : ノリーズ鱒玄人各色2g~3.8gほか

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