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釣行記

釣行レポート

2014年3月29日

小ぶりだが、よく釣れた白川のアマゴ

 山城町の白川へアマゴを釣りに出かけたのは3月29日(土)の朝遅くであった。今回は去年紹介した釣り場に近い小学校のある集落の前後の入釣の楽な、しかも魚影の濃い場所を中心に、それよりも少し上流へも足を運んでみた。
 この付近は道路から川が近く、ゆったりとした里川のような流れであり、容易に踏み越えていける高さの堰堤や、テトラを並べた護岸に流れがぶつかる場所もある。
 釣り場には10時半ころ到着。さっそく道具を手に階段を利用して入渓する。小学校の辺りはとくに階段が多く設けられていて、気軽に釣り場に降りていけるため近所の年配の餌釣り師も多い。彼らは平日休日を問わず釣りの出来る身分だからしょっちゅう竿を出している。ただ、彼らは長靴で釣れる場所だけをつまみ食いの要領で釣るので、釣りきられてしまう心配はない。しかも、いつでも来ることができるせいか短時間勝負の酒の肴釣りである。
 この地元の餌釣り師に加えて、土曜、日曜は遠方から多くの腕自慢がアマゴを釣ろうとやってくる。遥々やって来る餌釣り師たちは早起きで、夜明け前から車のなかで待機していて、夜明けと同時に釣りを開始する者が少なくない。一番川は並み釣り師でも釣果を得やすいから早起きを苦にせずやってくるのだ。彼らにわざと少し遅れてやって来る餌釣り師もいる。こういう人は相当の腕自慢で、浅い瀬の瀬尻まで仕掛けを上手に流すことのできる名人が多い。当然、たくさん釣る。
 私は、川へ降りようとして、入れ替わりに川からあがって来たこの二番川の達人餌釣り師と行き会った。その人は20尾ほど釣ったと軽い調子で言ってのけたが、小ぶりなものが多くて半分はリリースしたとほろ苦い表情をみせた。この話は、これから三番川を釣ろうという私を少なからずがっかりさせた。私の前に何人がそのくらいのアマゴを釣ったろうか。そして、チビのアマゴを惜しげなく流れにもどしたろうか。逃がしてくれたチビ助アマゴは、助かったと喜んだであろうが、そうたびたび同じ手は食わぬにちがいない。
 ところが、そんな私の心配とは裏腹に、釣りはじめて間もなく、わりといいサイズのアマゴが釣れた。
 「よくも残っていてくれました」と私は手にしたアマゴに声をかけたが、胸躍るようだった。
 そのすぐまた上流の浅い瀬でもアタリが来た。しかし、それっきり、追ってはこない。
「ちえっ、期待させやがって」
 もういちど上流に向けてキャストして誘ってみたが、ついにはアタリすらよこさなくなった。
 私は身を低くしながら横からまわりこんで、対岸上流へと仕掛けを投入した。すぐにラインを巻き取りにかかる。すると、下流側に膨らんだ仕掛けに引かれてルアーが弧を描きながら流芯を横切ろうとするまさにそのとき、アマゴが食いついた。ギラッと身をひるがえし素早くルアーに襲いかかるのを私は目の当たりにした。私は手元にアタリが来るまえにすでにアワセをくれていた。 「やった!」
 しかし、このアマゴも悪くないサイズだったが、足元まで寄せたところで惜しくも逃がしてしまった。
 ところが、舞いあがった気持ちでいられたのもここまで。その後も釣れるのだが、食いついてくるアマゴのサイズがいただけない。特別小さくはないが、やはり写真を撮ろうという気にはなれなかった。小学校をやり過ごし、さらに釣りあがって行くも、釣れるのはチビ助ばかりである。これには、もううんざりした。
 そして、川通しにその先へは行かれない大きな堰堤の下のたっぷりと水をたたえたプールでもチビ助しか釣れなかったので、すっかり気落ちしてしまった。いちど道路へと出て、その上の流れに再び降りて、真面目に釣ってみたが、その後もサイズがあがらない。
「負けた、負けた」
 しかたがないので、そのチビ助を手に写真を撮った。もう笑うしかなかった。
 けっきょく鳶の巣峡へ行く道と塩塚峰へのぼる道とに分かれるところまで釣り歩いて、少しましなアマゴが数尾とチビ助がけっこうたくさん釣れただけであった。

 やはり、釣りよい場所は餌釣り師が多く、この時期のとくに週末は厳しいものがあるようだ。それを覚悟の上の釣行であったといえば言えなくもない。でも、やはり週末、休日を避けることができるならば、それはもうそれ以外の平日の穏やかな釣り日和の日にゆっくり釣りたいものだ。なかなか贅沢な話ではあるが。
そうとはいえ、もう少し季節が進み、水生昆虫の羽化が盛んになれば、餌では釣りにくくなるので釣り師の数も減るにちがいない。加えて、鮎解禁の6月が近づくと、餌釣り師の多くは鮎の準備に忙しいからアマゴには目もくれなくなる。すると、当然、山岳の渓流はうんと人出が減る。
 そうなれば、しめたものである。
 そして、もうその季節ならルアー一辺倒ではなく、ライズするアマゴをドライフライでねらってみるのもおもしろいだろう。じっさい、私はフライで釣って毎年のように満足のいく釣果を得てもいる。
 だから、今から楽しみでしかたない。ほんとうに楽しみでしょうがないのである。
 では、みなさんも、よい釣りを!

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シルバースレッドアイキャッチマークスPE4lbを使用

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使用したタックル

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雨が多いせいか水量はじゅうぶんだった

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奥の流れ込み付近でアマゴがヒットした

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縦の誘いでヒットさせた1尾

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小ぶりながらも綺麗な魚体が多かった

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中流域は険しく容易に近づけない

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道沿いにもこんないい流れが横たわる

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暴れ足りぬのか、釣りあげられた後も元気に跳ねまわった

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ちょと残念だが、大きいのでこのくらい

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餌釣り師で混み合う中、小型が多かった

【今回の使用タックル&ライン】

ロッド : ウエダ・STS-501MN-Si
リール : ダイワ・ニューセルテート1500
ライン : シルバースレッドアイキャッチPEマークス4lb
リーダー: ユニチカ・シルバースレッドトラウトリーダーFC4lb

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