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釣行記

釣行レポート

2015年11月30日、12月12日

淡路島へ渡る


1.ミノーでアオリイカを釣る

 この時期、昼間にゴロタ浜や地磯の浅瀬を釣り歩くと、アイナメやヒラメ、マゴチ、稀にチヌがヒットするそうだ。
 タックルはシーバス用でもヒラメ用でもよくて、使うルアーは14cm程度のミノーだということだった。
 しかし、話を真に受けて、高速を使って、鳴門から淡路島へと渡ったからと言っても、必ずしもいい思いをできる保証はない。
 その証拠に、先日、徳島から淡路島へこのところよく通っている釣り仲間の一人に話を聞いてみると、前回と同じくアオリイカが釣れただけで目当ての魚種に関してはアタリもなかったとのことだった。
「アオリに用なんかねえよ」と不満げに釣り仲間。
「じゃあ、なんでエギなんか投げるんだよ。魚が釣りたきゃルアーだろ」と私。
「だから、投げた」
「辛抱が足りないな」
「だから、投げたのはミノーで、そのミノーに抱きついて来たの」
「アオリが、か?」
 私もミノーでアオリイカを釣ったことが何度かある。でも、それは夕暮れや夜間の話で、晴天の白昼にそのような経験はまだしたことがない。
 すると、釣り仲間が言った。
「その前は、二つやっつけた。大きい方は胴がペットボトル500mlくらいもあった。しかし、目当ての魚はゼロだ」
「そいつは、お気の毒さま。俺ならアオリイカだけでもじゅうぶん満足だがね」。

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ミノーにヒットした良型のアオリイカ

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浅い岩礁の海。冬場は根魚釣りの舞台となる

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太平洋側の地磯は波止も頑丈そのもの

 ミノーは、細身のフローティングタイプ14cm。カラーは、イワシを模したリアルなものを多用する。底の荒い浅瀬がメインということで、PE1.2号に結ぶショックリーダーはナイロンの8号と太めである。しかも、根にPEラインが触れて切れるのを防ぐ目的から長さも一尋は優に取っているとのことだった。
 これだと、リーダーの太さ、長さが負担となって、ミノーの動きがうんと抑えられておとなしい泳ぎになることは容易に想像できる。おそらく、このことが岩礁に身をひそめてベイトフィッシュの到来を待ち伏せているアオリイカに何らためらいを抱かせることなく触手を伸ばさせる要因となっているのはまずまちがいないだろう。
 つまり、ミノーのアクションに派手さがないぶん、そのナチュラルな泳ぎがアオリイカの捕食行動を大いに促す。そういうわけだ。
「こいつはうまそうだ、小奴をいただかないって手はないぜ!」と、まあ、そんなぐあいに。
 それで、うっかりミノーを抱き捕って釣り師の思うつぼとなる。
 じっさい、エギを用いる夜のズル引き釣りでは、タダ巻きにリールをゆっくり巻くが、エギにリップはついてないので、素直にこちら側に向かって泳いでくるだけである。竿先で故意に誘わないかぎり、それはただまっすぐ海中を静かに進んでいく。これにアオリイカがちょっかいを出してくるわけだが、長めで太めのリーダーに潜行深度の浅いスリムな形状のミノーを結んで引くと、おのずと動きは鈍くなる。たとえはよくないが、細長い棒切れの先に糸を結んで引っ張って来るのに似て、味もそっけもない動きとなる。これとズル引き用のエギとは相当似通ったところがあるだろう。
 なんのことはない、このことはミノーが本来のミノーの働きをせず、ミノーでありながらじつはズル引きのエギの真似をしている。だから、アオリイカが騙されやすいのではあるまいか。

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ミノーはリアルなカラーで大きめを使用

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ミノーはリアルなカラーを使用

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沖へとフルキャスト。さあ、釣るぞ!

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釣り歩くうちオブジェのような巨岩に行き会った

 それならとばかりに、私も釣り仲間と同様の仕掛けを組んで、今回は釣ってみた。
 岩が海面に頭を出しているそのすぐそばを重点的に狙ってミノーを通す。そして、アオリイカが抱きついてくるのを待ちながら、ごくゆっくりリールにラインを巻き取っていった。
 すると、数投目に海面から頭を出した岩の横をミノーが泳ぎ抜けようとしたまさにそのとき、ずっしりとした重みが手元に伝わって来た。海中に浮遊する藻の塊でも引っ掛けたような感触だ。
「ちぇっ!」と私は舌打ちをした。
 そして、聞きアワセをするようにロッドを起こして仕掛けを回収しようとリールを巻き始めた。そのとき、はじめてそれが藻などではなくアオリイカだと知れた。
 私は長めのシーバスロッドを用いて釣っていたが、エギングロッドのように極端にロッド全体に張りを持たせたアクションとはちがってよく曲がるので、手応えからそれがすぐにアオリイカだとわからなかった。
 サイズのわりに激しい抵抗を見せなかったのは季節も終盤で水温もそれなりに低くなっているためかとも思われた。

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ラインはナイロンを使用した

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俯瞰気味にみると海中の様子がよくわかる

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海面から頭を出した岩の脇でアオリがヒットした

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このサイズなら文句なし!

 ここでは、アオリイカがひとつ釣れただけで、このほかアタリひとつなかったが、潮が高く流れの殆んどない時間帯だったので、これも仕方ないところではあった。
 もし、また訪れる機会に恵まれたなら、今度は時間をかけて付近一帯を丹念に探り歩いてみたいものだ。
 本腰を入れて、心ゆくまで。

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さて、今度はアジ釣りに行くか


2.夜はアジングを堪能

 その夜は、どこか外灯で明るい漁港に釣り場を移して、アジングを楽しむ魂胆でいた。
 日中に岩礁のひろがる浅い地磯の海で良型のアオリイカを思惑どおりミノーで仕留めた私は、アジを狙うべく南淡の漁港を三カ所ほどまわってみた。
 すると、そのうちのとある漁港でアジが爆発的に釣れて、すっかり上機嫌になってしまった。
 サイズは20cm前後と大きくはないが、体高のあるマアジなのでよく引いた。それに、マアジは持ち帰って食べても美味しい。

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20cm前後がアベレージサイズ

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船溜まりは海中のロープに着くアジが少なくない

 私はアジングについてそう詳しい方ではないので、蘊蓄を長々とここに披露することはできないが、この日は外灯で明るい夜の港内のあちこちでライズが見られた。
 そこで、私は海面近くに出ているマアジを狙うべく、比重の軽いPEラインを巻いた替えスプールを車まで取りにもどりリールにセットし直した。リーダーはメバル用のフロロカーボンを用いた。ワームはアジ用のワームを使用した。

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リーダーはナイトゲームTHEメバルリーダーFC3lb

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PEラインは愛用のナイトゲームTHEメバルPE0.2号

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ワームはエコギアシリーズを多用

 アジはメバルとちがってタダ巻きで釣ると効率がよくないため、ロッドの先を小刻みに動かして誘い、食わせの間を置いてはふたたび誘うというスタイルでやってみたが、二時間余りで相当な数のマアジを得た。
 要するに、ほぼ入れ食い状態であったわけだが、その一方どのような誘い方をしても釣れそうな状況にありながら、やはり時間の推移と共に通り一辺倒の攻めパターンでは数を稼げない事態が生じた。
 要するに誘い方と間の取り方をその都度変化させて、目先を変えてやる必要に迫られたというわけだ。

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アジングは誘い方と間の取り方が重要

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表層にアジが出ていたのでPEラインを使用した

 釣り始めは穏やかだった天気が俄かに不穏の様相を帯びはじめると、風が出た。風裏の釣り場にも関わらず、吹く風に仕掛けが吹きあげられて相当釣りづらくなった。
 漁港の岸壁や波止は、足場はすこぶるよいが、釣り座が高い。PEラインを使用していることもあり、なおのこと風の影響は顕著であった。
 こうなると、どうにも釣り勝手が悪かった。
 そこで、ラインを高比重のフロロカーボンに変更。仕掛けを組み直して、ふたたびアジを狙いはじめた。比重の軽いPEから重たいフロロカーボンラインに変更したことで仕掛けの落ち着きがうんとよくなり、仕掛けの操作性が高くなった。ふたたび、遠のいていたアタリがもどってきた。

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レギュラーサイズのマアジジをキャッチ

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釣り半ばで撮影。この後もアジは釣れつづいた

 漁港の奥なので、潮はごくゆっくりと動くのみ。しかも、風が吹き始めてからのちは、どちらの方向へどのくらいの速さで動いているのかも定かではなかった。それでも、潮的に悪くなかったのだろう、終了時刻までアジは釣れつづいた。
 サイズはあまり大きくなくても、アジは青物なので、なかなかよく引く。
 今回はメバル用の軟らかいロッドで代用したが、効率よくアジを釣るには張りのある短めのロッドのほうが明らかに適していると感じた。


 十二月十二日にも淡路島へアジングを楽しみに出かけた。
 この前は瀬戸内海側の漁港を釣ったので、今回は太平洋側の漁港に釣り場を移した。初めて訪れる場所で夜釣りをするのは些か問題があると思い、地形等状況把握の楽な明るいうちから釣りを開始した。
 そのころ、竿を出した付近の岸壁では、地元のお爺さんたちがノベ竿でサビキ釣りをやっていた。にぎやかそうに竿を上げ下げするうちに、銀色に輝くマアジが二尾三尾とあがるので、私たちは色めき立った。
 夕暮れが近づくにつれ、ワームでもボトムを意識して誘うと、マアジがぽろぽろ釣れだした。
 むろん、底狙いだからラインはフロロカーボンを使った。

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今回もフロロとPEを使い分けた

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ジグヘッドはエコギア・アジチョンヘッドを使用した

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手を変え品を変え攻める。ライトタックルルアーゲームも奥が深い

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ワームはエコギアアジ職人を多用

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ボトム狙いには掛け調子のロッドが向く

 すっかり暗くなってから、外灯が海面を明るく照らす漁港内のあちこちで、食いしん坊のマアジがライズしはじめた。
 さっそく、PEラインを使って誘ってみると、やはり面白いようにマアジが釣れた。夜が深まるにつれ表層で食い渋るようになってよりのちは、ふたたびラインをフロロカーボンにもどしてボトム近くを攻めてみると、いい感じにマアジがまたヒットしはじめた。
 あまり大きくはないがメバルも釣れた。

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岬の宿泊施設に灯りがともると同時にアジの活性があがった

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アジの仕掛けにメバルがヒット!

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大きな漁港なので攻め甲斐があった

 今回は、短めで張りのあるアジに適したロッド、それにアジ用のジグヘッドとワームという組み合わせで初めて挑戦してみたが、専用のタックルはアジングをやりこんでいない私にも仕掛けの操作が容易で釣りやすかった。

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今回はアジングに適したタックルで臨んだ

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メバルも大型は少ないようだ

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おかず目当てなら長時間粘る必要はない

 次回の釣行は、十二月十九日を予定している。

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淡路特産玉葱入りラーメン。美味かった!

【今回の使用タックル、ライン】

ロッド : ノリーズ スローリトリーブSR710F
      ブリーデン グラマーロックフィッシュTE68
リール : ダイワ ルビアス2004H
      ダイワ セルテート1003
ライン : ユニチカ ナイトゲームTHEメバルPEII 0.2号
      ユニチカ ナイトゲームTHEアジFC 2lb
リーダー: ユニチカ ナイトゲームTHEメバルリーダーFC 3lb

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