当中間期の業績の概況

平成9年4月1日から平成9年9月30日まで

営業の概況
 当上半期のわが国経済は、円高傾向下で輸出が順調に推移しましたが、消費税率の引き上げ等の影響から個人消費が減退し、景気は先行き予断を許さない状況となりました。

 このような環境下にあって、当社は、中期経営計画「SA'99計画」に基づき、繊維製品の差別化やフィルム、化成品、スパンボンド、など事業性の高い分野の重点強化、全社的なコストの削減など、収益体質の強化を図りました。

 繊維事業では、ナイロンは衣料用が低調でしたが、産業資材用は高強力糸の輸出、カーペット分野が堅調に推移し、若干の増収となりました。ポリエステルは、長繊維では衣料用特殊複合糸「ゼットテン」が順調に伸び、短繊維も不織布用バインダー繊維の増販等により、増収となりました。綿、毛など天然繊維は、新素材「リヨセル」等の差別化品を重点強化しましたが、横這いのまま推移しました。

 一方、非繊維事業では、フィルム事業は、ポリエステルフィルム「エンブレット」が包装用・工業用共に順調な伸びを示し、化成品事業も、ナイロン樹脂、ポリアリレート樹脂「Uポリマー」などの販売を増やしました。スパンボンド事業はコスト改善策もあって増益となり、綿不織布「コットエース」は順調に売り上げを伸ばしました。しかしながら、エンジニアリング事業は、水処理施設の受注が増えたものの、公共投資抑制の影響から厳しい業績となり、建設事業も住宅需要の減退から、マンション分譲を中心に減収となりました。新規事業は、メディカル関連の医用材料、診断薬を拡販し、活生炭繊維もクリーンルーム用途で着実な進展をみました。

 以上の結果、当上半期の売上高は111,583百万円、経常利益は624百万円、中間利益は66百万円となりました。




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