ニュースリリース 繊維事業

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繊維事業

2021/2/18

高機能複合不織布『UNISOFIA/ユニソフィア®』シリーズ素材開発とアイソレーションガウンの供給体制について

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ユニチカトレーディング(株)は、医療現場で使用されるアイソレーションガウン向け高機能複合不織布『UNISOFIA/ユニソフィア®』(以下「ユニソフィア」)シリーズを開発し、本格的な販売を開始します。また、国内とASEAN地域に月産100万枚(合計200万枚/月)のアイソレーションガウン供給体制も構築しました。


『ユニソフィア』は、ユニチカ(株)のオレフィン系スパンボンド不織布「エルベス」およびコットン100%スパンレース不織布「コットエース」と、優れた透湿防水機能を持つ高バリア性フィルムを組み合わせた高機能複合不織布です。
従来の透湿防水フィルムではバリア性能にムラがあり、製品の必要性能を満たせないなどの問題点がありました。その解決手段として、新たな高性能透湿防水フィルムの開発に取り組み、フィルムの孔径の微細化と均一な連通孔を実現しました。同時に各種不織布との組合せを検証し、製品の性能向上、快適性を追求することで、アイソレーションガウン向け素材として最適な高機能複合不織布『ユニソフィア』の開発に成功しました。
新型コロナウイルスの蔓延が深刻化し、重症患者の増加にも歯止めがかからない状況下、医療従事者、救急隊員の方々は常に感染リスクが伴う中で日夜懸命に業務に臨まれています。また医療現場は想像以上に過酷な環境下にあり、医療従事者の方々の負担は計り知れません。当社はそれらのリスクや負担を少しでも軽減することを目標に「ユニソフィア」を活用した医療用ディスポーザブル製品の開発にも取り組んでいます。すでに地方独立行政法人 市立東大阪医療センターにご協力を頂きながら、医療現場に従事する皆さまの率直なご意見を最大限に取り入れた製品の試作と改良を進めています。今後さらに開発を加速させ、従来品よりも安全性、利便性、快適性に優れた製品の供給を目指します。


※アイソレーションガウン=ディスポーザブルタイプの簡易予防衣。メディカルガウンなどの手術衣とは異なり、医療や介護現場などの様々な場面で使用されるガウン。



1.『ユニソフィア』の構成と機能

不織布にバリア性を持たせるため、フィルムを貼り合せた複合不織布です。不織布の持つ機能により、様々な性能を発揮します。また、従来の複合不織布に使われている透湿防水フィルムに比べ、『ユニソフィア』で使用しているフィルムは孔径が小さくバラつきも少ないため、優れたバリア性能を有しています。特に M グレードに使用するフィルムは、高度な性能が求められる資材分野で使用されており、非常に高いバリア性能を有しています。


2.『ユニソフィア』シリーズの紹介(3タイプ)

ユニチカの不織布と新たに開発した2つのフィルムの特性を活かした組み合わせにより、3種類のバリエーションで展開します。


① 【ユニソフィア Mグレード】(最上位グレード)

スパンボンド「エルベス」と組み合わせるフィルムは、従来の多くの感染症対策に使用されていた透湿防水フィルムとは異なる製法により製造され、非常に微細かつ均一な連通孔を実現しました。
(構成)エルベス+高バリア性フィルム(Mグレードフィルム)
(特長)非常に優れたバリア性能(AAMI/PB70 Level 4 に対応)



② 【ユニソフィア Tグレード】(中上位グレード)

スパンボンド「エルベス」と組み合わせるフィルムは、湿式粉砕による「超微粒炭酸カルシウムフィラー」が使用されており、従来タイプと比較しても非常に微細かつ均一な連通孔を実現しました。
(構成)エルベス+高性能透湿防水フィルム(Tグレードフィルム)
(特長)優れたバリア性能(AAMI/PB70 Level 4 に対応)



③ 【ユニソフィア Cグレード】(汎用グレード)

コットン100%のスパンレース不織布「コットエース」と、従来タイプの透湿防水フィルムを組み合わせました。ソフトな風合いで吸湿性、吸水性、保水性に優れたコットン100%の素材を使用することで、肌に優しく快適な着心地を提供します。特に夏場の暑さ対策として吸汗性と透湿性は、従来品にない快適性を可能にしました。
(構成)コットエース+透湿防水フィルム(汎用グレードフィルム)
(特長)優しい風合、優れた吸湿性能、暑さ対策(AAMI/PB70 Level 3 に対応)



3.地方独立行政法人 市立東大阪医療センターとの取り組みについて

当社では、昨年4月の緊急事態宣言以降、日本政府の要請に従いアイソレーションガウンの緊急生産対応を実施してきましたが、同時にガウンの改良についても医療現場の生の声を反映させようと、東大阪医療センターのご協力のもと様々な改良を実施して参りました。今回ご紹介するアイソレーションガウンは、実際にコロナ患者に対応されている看護師の方々の生の声から生まれました。(特許出願中)



共同開発したアイソーレションガウン


(地方独立行政法人 市立東大阪医療センター) 東大阪市西岩田三丁目4番5号


4.ユニチカグループとしてのサプライチェーン構築について

医療物資の安定供給のため、昨年、経済産業省を中心に様々なサプライチェーン対策が実施されましたが、ユニチカグループではアイソレーションガウンの生産体制の強化を目的に、不織布を始めとした様々な対策強化を実施しています。具体的には国内の約50社の縫製工場と連携しガウンの生産能力を月100万枚確保すると共に、タイ、インドネシア、ベトナムなどのASEAN地域での生産体制も整備を実施することで、さらに月100万枚の生産能力を確保致しました。


5.販売先

生地販売:医療用ガウンメーカー・ユニフォームメーカー 他


6.販売開始時期

2021年2月以降、順次生産開始予定



以上



<本件に関するお客様からの問い合わせ先>
ユニチカトレーディング株式会社
新事業開発室 大阪 TEL:06-4705-9098


<本件に関する報道関係からの問い合わせ先>
ユニチカ株式会社
広報グループ TEL:06-6281-5695


※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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