ニュースリリース 高分子事業

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高分子事業

2013/4/10

除染廃棄物仮置場に使用するガス透過(通気)性防水シート「エルベスキャッピングシート」の展開について

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 ユニチカ株式会社(本社:大阪市中央区 社長:安江健治)と、ジオシンセティックス技術研究会(メンバー:地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所 他)は共同で、東日本大震災の被災地域において、除染廃棄物仮置場の飛散防止や雨水の流入を防止するガス透過(通気)性防水シート「エルベスキャッピングシート」を開発しました。
 また「エルベスキャッピングシート」は、防水シートとしては初めて公益社団法人日本材料学会の技術評価証明を取得しており、すでに福島県南相馬市などの被災地域で、集積された除染廃棄物を覆う防水シートとして採用が開始されています。
 当社では、東日本大震災の復興支援を目的に、グループ企業、事業部の力を結集し、2012年9月に"ユニチカ復興地域再生支援チーム"を立ち上げました。
 これまで、瓦礫や廃棄物処理、除染に役立つ製品や放射線測定事業の提案を被災地域中心に行ってまいりましたが、今後も復興支援のサポート活動を強化し、積極的に展開を図ってまいります。

1.「エルベスキャッピングシート」の開発の背景

 除染廃棄物仮置場では、集積された除染廃棄物の上面及び側面は遮へい土を覆土し、さらに飛散防止や雨水の流入防止を目的として、防水シートで覆われています。しかしながら従来の防水シートは、廃棄物に含まれる有機物が腐敗した場合に発生するガスの透過性がほとんどなく、滞留したガスが火災などの要因になる可能性が考えられるため、ガス排出にガス抜き管を設置しなければなりませんでした。さらに、ガス抜き管の設置には、防水シート貫通箇所の補強や廃棄物の変形によるメンテナンスが必要となり、ガス透過性を有した防水シートの開発が望まれていました。こうしたニーズに応えるべく、嘉門雅史京都大学名誉教授指導の下、ジオシンセティックス技術研究会と当社が共同開発した「エルベスキャッピングシート」は、優れた防水性能とガス透過性能を両立しています。

2.「エルベスキャッピングシート」の概要

 「エルベスキャッピングシート」は、高い防水性とガス透過性を併せ持つ微多孔膜の上下面に、熱融着による接合が容易な芯鞘構造(芯:ポリエステル、鞘:ポリエチレン)の二成分長繊維不織布「エルベス®」を貼りあわせた3層構造のシートで、平成25年環境省除染等工事共通仕様書の「上部シート」に適合します。

【「エルベスキャッピングシート」の構造と「エルベス®」の繊維断面】

【「エルベスキャッピングシート」の特長】
1. 優れた防水性能とガス透過性能を両立
2. 「エルベス®」が熱融着性能を有しているため、現場作業でのシート同士の熱融着(接合)が容易
3. シート端部に加熱圧縮加工を施し、シート同士の接合部分も優れた遮水性と高い接合強度を保持

【加熱圧縮加工品の外観】

【加熱圧縮加工による遮水の仕組み】

【「エルベスキャッピングシート」の標準物性】

※日本遮水工協会が定める保護マットの自主基準値
<測定方法>質量、引張強力:JIS L 1908 貫入抵抗: ASTM D 4833
耐候性:JIS A 1415(WS 形促進暴露試験1000hr 暴露後の貫入抵抗試験値)
耐水度:JIS L 1092 低水圧法(mmH2O)JIS L 1092 高水圧法(kPa)
透湿度:A-1 法JIS L 1099 遮光性:JIS L 1055 溶出性:環境省告示第13号
*公益社団法人日本材料学会技術評価証明取得。
*環境省 平成25年除染等工事共通仕様書準拠。

【福島県南相馬市での採用事例】

3.今後の展開について

 除染に伴って生じる除去土壌等の量は、福島県内だけで*約1,500万m3~3,100万m3と試算されており、除染作業の本格化により、仮置場で使用される環境保護用資材の必要性はますます高まるものと考えられます。
 「エルベスキャッピングシート」は、現場ニーズに応じて一定のシートサイズに工場で加工し現場搬入することが可能で、従来の防水シートに比べ重量が軽いため、現場作業の軽減にもつながります。すでに福島県南相馬市などの被災地域において採用が始まっており、さらなる採用の拡大を目指してまいります。
 また、ユニチカ復興地域再生支援チームでは、放射線計測から廃棄物処理、除染に役立つ製品を積極的に展開し、復興地域の再生のサポートをしてまいります。

*出所:環境省HP

以 上

<製品に関する詳細>
ユニチカ株式会社 不織布事業部サイト(キャッピングシートページ)

<お客様からの問い合わせ先 >
ユニチカ株式会社 スパンボンド営業部 大阪資材グループ
TEL:06-6281-5360
ユニチカトレーディング株式会社 営業推進室
TEL:06-6203-7410

<報道関係からの問い合わせ先 >
ユニチカ株式会社 IR広報グループ
TEL:06-6281-5695

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