RUNシリーズ
成形条件
RUNシリーズの特徴である良外観性、低ソリ性は適切な成形条件によってもたらされるものです。特にシリンダー温度、金型温度が重要なポイントとなりますのでご留意ください。
下の表に代表的な条件を示します。
RUNシリーズの射出成形条件例
RUN35-C25 | RUN35-TA | E-RUNG60 | ||
---|---|---|---|---|
シリンダー 温度 (℃) |
C1 | 250-270 | 250-270 | 260-280 |
C2 | 260-280 | 260-280 | 270-290 | |
C3 | 270-295 | 270-295 | 280-295 | |
NH | 250-290 | 250-290 | 270-290 | |
圧力(MPa) | 1次圧 | 50-150 | 50-150 | 50-150 |
2次圧 | 10-80 | 10-80 | 10-80 | |
背圧 | 0-2 | 0-2 | 0-2 | |
射出速度 | 中速-高速 | 中速-高速 | 中速-高速 | |
金型温度(℃) | 80-110 | 80-110 | 80-120 |
温度条件設定のポイント
シリンダー温度
流動性との兼ね合いとなりますが、295℃を上限の目安としてください。一般的なナイロン樹脂と同様に300℃を超えると熱分解しやすくなります。
金 型 温 度
製品外観への影響が大きいため、外観性を重要視する場合は特に注意が必要です。RUNシリーズでは金型温度80℃以上で製品外観が良好になりますが、過度に温度を上げますと、成形サイクルが長くなるばかりでなく、ソリが大きくなる可能性があります。表の温度範囲で最も良好な製品外観と成形性が得られますので、ご参照ください。
乾燥条件
RUNシリーズは乾燥袋でお届けしますので、基本的には開封直後は乾燥する必要はありません。
ただし、安定した成形を維持する為には下記に示します予備乾燥を行われる事を推奨します。
また、開封後6時間以上経過したものについては予備乾燥を必ず行なってください。
RUN35-C25以外の銘柄につきましては、乾燥温度が高い場合や乾燥時間が長い場合に、他のナイロン樹脂同様、黄変の可能性がありますので注意が必要です。黄変を防ぐためにも真空乾燥をお薦めします。
吸湿した樹脂の乾燥については、下表の条件において乾燥可能です。しかし、RUN35-C25以外の銘柄では黄変の可能性がありますのでご注意ください。
RUNシリーズの乾燥条件例
RUN35-C25 | RUN35-TA | E-RUNG60 | |
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<予備乾燥> 熱風乾燥 真空乾燥 |
120-140℃ 1-2時間 100-120℃ 5時間以上 |
90℃ 6時間以上 100℃ 5時間以上 |
90℃ 6時間以上 100℃ 5時間以上 |
<吸湿した場合> 熱風乾燥 真空乾燥 |
120-140℃ 5時間以上 100-120℃ 12時間以上 |
不可 100℃ 12時間以上 |
不可 100℃ 12時間以上 |