ユニチカナイロン6
一般物性
さまざまな特性を持っている、ユニチカナイロン6。
製品をつくるにあたり、まず基本的な特性を理解し、正しく活用することが大切です。
ここではユニチカナイロン6の機械的性質、熱的性質、電気的性質について、A1030JR(ハイサイクル)、A1030GFL(ガラス繊維30%)を中心に説明します。
機械的性質
材料の機械的性質は極めて重要です。ナイロンの性質は温度、水分率等によって影響をうけ、変化します。これらの要因で、樹脂がどのように変化するかを知っておくことが大切です。
引張強さ
引張強さの、水分率依存性及び温度依存性を図1、図2に示します。(試験法:ASTM)
曲げ特性
製品設計を行う場合曲げ特性も重要な特性となりますが、引張強さと同じように曲げ特性も温度、水分率により影響を受けます。図3、図4に水分率依存性、図5、図6に温度依存性を示します。(試験法:ASTM)
衝撃強さ
機械部品として、衝撃強さも極めて重要です。水分率、温度による影響は他の機械的特性より大きくなります。図7、図8に水分率、温度依存性を示します。(試験法:ASTM)
クリープ特性
定荷重下において、時間とともに歪みの増加する現象をクリープとよびます。長時間にわたって応力を受ける製品を設計する場合は、考慮すべき重要な性質です。図9、図10に引張クリープ曲線を示します。