手塗型ポリウレア

Research & Development

無溶剤・高耐久性・常温硬化

手塗型ポリウレア

ポットライフが長く、高強度・高耐久性の塗膜が得られ使い勝手の良い手塗型ポリウレア。

「塗るステンレス」「100年コーティング」とも称されるポリウレアは、材料の反応性が高く瞬時に硬化するため、専用の吹付装置を用いて塗布するのが一般的でした。本開発品は、ポリウレアの長所(高強度・高耐久・無溶剤)を保持しながら、可使時間が長く手塗りが可能なポリウレア樹脂です。

特長

  • ・特殊な装置を必要とせず、飛散防止措置や作業者の教育が不要です
  • ・吹付では困難であった、複雑な形状への塗布や薄塗りが可能です
  • ・ポリウレアの特長である高強度・高耐久と、長可使時間を両立します

製品形態:2液型・常温硬化型・無溶剤

粘度:12,000 mPa・s(代表値)

可使時間:30分(代表値)

射出成形片の外観写真

開発品の物性、他社品との比較

項目 単位・条件 開発品の物性*1 他社品(ご参考)*6
高強度品
TD-123
標準品
MD-085
透明品
CD-032
高伸度品
LD-060
吹付型 手塗型
分類 - ポリウレア ポリウレア ウレタンウレア ポリウレア - -
固形分 % 100*2 100*2 100*2 100*2 100 95~100
粘度 mPa•s (25°C) 約12,000 約8,000 約3,000 約6,000 - -
可使時間*3 25°C 約15分 約25分 約20分 約2分 - 10~30分
指触乾燥時間 25°C 約6時間 約8時間 約16時間 約30分 5~10秒 4~6時間
外観 - 黄色 黄色 無色透明 黄色 - -
引張強さ*4 MPa 58 45 33 40 13~34 約10
伸び率*4 % 6 8 4 400 35~400 900
硬度 デュロメータ硬さ D75 D65 D50 D50 A75~85
D50~70
A60
D20
耐薬品性*5 10%硫酸
飽和Ca(OH)2
5%酢酸
異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 膨潤・
膨れあり
コンクリート
付着強度
N/mm² 1.5以上 1.5以上 1.5以上 - - -
耐摩耗性
(摩耗減量)
テーバー摩耗
1000rpm
摩耗輪CS-17,1kg
8~21
mg
82mg 35-170mg 1mg以下 35-170mg 25mg
  • *1:参考値(保証値ではありません)
  • *2:添加剤由来の有機溶媒を1~2%程度含む可能性があります
  • *3:混合直後の粘度から、2倍の値になるまでの時間。可使時間を超えても流動性は残っています
  • *4:ダンベル状試験片5号 引張速度500mm/min
  • *5:60°C6日浸漬後、目視で外観の変化を比較
  • *6:他社品のデータはカタログ値

可使時間は調整可能(1分~4時間程度)ですので、必要に応じて別途ご相談ください。(塗膜の物性にも影響を与えます)

各種基材への密着性

標準品(BD-085)の例
    各種素材との密着性(単位は N/mm²)
  プライマー コンクリート SPCC SUS304 AL ポリカー
ボネート
FRP
(エポキシ)
発泡
スチール
BD-085
標準品
なし 3.3 2.4 1.0 1.8 1.6 2.7 良好
A(ウレタン) >4 >4 >4 >4 - - -
B(アクリルウレタン) >4 >4 1.8 >4 2.7 3.0 -
C(エポキシ) >4 >4 - >4 - - -

>4:弊社試験装置での上限値
- : データなし

密着強度試験条件:
各種基材に、プライマーを塗布し1~3時間乾燥後、ポリウレアを1mmに塗布し、40°Cx24時間養生を行った後、簡易型付着力試験機RQ-40Aで、密着強度を測定。
測定の様子

コンクリート、金属、FRPなどと良好に密着します。
プライマーにより、密着性の改善が可能です。適したプライマーも推奨可能です。

適用例

磁性ナノワイヤーの電子顕微鏡画像
施工が困難な閉鎖空間・物品
磁性ナノワイヤーインク
金属の保護・補強
磁性ナノワイヤーを使ったシート
構造物の保護・補強
磁性ナノワイヤーを使ったシート
防水・防食塗料

< 2023年3月1日作成 >

ユニチカ産業別製品 土木・インフラ

街づくり、インフラ整備など社会基盤を支える産業の中で使われる当社資材を紹介します。