Uポリマー®
U-100(ニートポリマー)
テクニカルデータ
U-100の性質
(1)耐熱性
非強化で高い荷重たわみ温度(1.8MPa=18.6kg/cm²で175℃)を持っています。U-100の動的粘弾性では200℃以上の主ガラス転移点と、-50℃付近での副転移点の2つの転移点を持っています。200℃付近のガラス移転点は主鎖の熱運動によるもので、U-100の高い耐熱性を示します。つまり、これ以下の温度では形状を保持します。また、-50℃付近の副転移点は分子の局所運動によるもので、低温でのエネルギー吸収を示します。従って、U-100は低温域を含めた広い温度領域で、大変安定した強靭性を持っています。その一例としてアイゾット衝撃強さの温度依存性を示します。
動的粘弾性
各種プラスチックの耐熱性
(2)透明性・光学特性
Uポリマーの透明性は、PC、PMMAと比較しても、遜色なく、90%近い光線透過率を示します。
また、Uポリマーの屈折率は、1.610(波長589nm、23℃)と、非常に高い値を示します。
各種プラスチックの透明性
(3)機械的性質
U-100は幅広い温度範囲で高い弾性率、強さをもっていますので、低温から高温まで安心してご使用頂けます。高い荷重たわみ温度を持つために、高温での耐クリープ性にも優れています。また、成形時の寸法精度が優れています。
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引張応力(降伏)MPa
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曲げ強さMPa
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曲げ弾性率MPa
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U-100の引張りクリープ性
(4)バネ回復性
Uポリマーはバネ回復性に非常に優れています。許容歪み率が高く、バネとして使用可能な範囲が広い特性を持っています。また、クリープ特性にも優れており、バネとしての性能を長時間保持します。
(許容歪みは最大歪みですので、実際の使用時の歪みは安全率を加味して決定してください。)
U-100の許容歪率
試験方法:《3点支持曲げ歪み試験機》を用い、2000時間の試験より漸近し、クラックの発生しない限界歪率を測定しました。
(5)紫外線バリア性
Uポリマーは、紫外線バリア性を持っています。成形直後の状態で、波長350nm以下の光をカットします。逆に、400nm以上の光に対しては、90%近い透過率を示します。さらに、紫外線照射により、紫外線バリア性が向上し、その結果、波長400nm以下の光、すなわち紫外線をほとんどカットすることができます。
各種透明材料の紫外線バリア性
(6)耐候性
Uポリマーは、耐候性を付与するような添加剤の添加無しに、非常に優れた耐候性を示します。
その理由は、紫外線照射により、紫外線バリア性が向上するためです。
各種透明材料の耐候性(引張破断伸度の変化)
各種透明材料の耐侯性(ヘーズ(曇価)の変化)