ポリアリレート樹脂

Uポリマー®

成形条件・成形上の注意点、技術サポート

射出成形条件と乾燥条件、成形上の注意点

銘柄 シリンダー温度(℃) 限界
温度
(℃)
金型温度
(℃)
(表面実温)
乾燥
温度
(℃)
乾燥
時間
(h)
ノズル
U-100 350~370 350~370 340~360 310~330 390 120~140 140 6~24
UG-100-20 350~370 350~370 340~360 310~330 390 120~140 140 6~24
UG-100-30 350~370 350~370 340~360 310~330 390 120~140 140 6~24
P-1001(A) 350~370 350~370 330~350 310~330 390 120~140 140 6~24
P-3001(S) 330~350 330~350 320~340 290~310 370 110~130 140 6~24
P-5001 310~330 310~330 300~320 270~290 350 100~120 140 6~24
L-1003PA 350~370 350~370 330~350 310~330 390 120~140 140 6~24
PT-3020 330~350 330~350 320~340 290~310 370 110~130 140 6~24
PS-7020(R) 310~330 310~330 300~320 280~300 360 90~110 130 6~24
C300VN 300~320 300~320 280~300 260~280 330 100~120 130 6~24
U-8000 270~290 270~290 260~280 250~270 300 70~90 110 10~24
U-8400H 250~270 250~270 240~260 230~250 290 50~70 100 10~24
L-8005 270~290 270~290 260~280 250~270 300 70~90 110 10~24
LM-8503-10 250~270 250~270 240~260 230~250 290 70~90 100 10~24
FUN-8000 280~300 280~300 270~290 260~280 310 70~90 120 8~24
UM-8400-20 250~270 250~270 240~260 230~250 290 70~90 100 10~24
UM-8430RG 250~270 250~270 240~260 230~250 290 70~90 100 10~24
AX-1500 250~270 250~270 240~260 210~230 290 70~90 100 10~24
AXG-1500-30 250~270 250~270 240~260 210~230 290 80~120 100 10~24
AXF-1500-05 250~270 250~270 240~260 210~230 290 70~90 100 10~24
AX-1500W 230~250 230~250 220~240 200~220 290 40~60 100 10~24
T-200 390~420 390~420 380~410 370~400 430 150~230 150 6~24
T-240AF 360~380 360~380 350~370 340~360 400 140~160 150 6~24

(2020年7月 追加)

射出成形上の注意点

  1. 上記のシリンダー温度では、材料の流動性に問題がある場合、限界温度までの範囲で温度を上げることで、流動性は大きく改善します。
  2. スクリュー背圧は、射出圧力の10%程度を目安に設定し、適宣調整してください。 混練を良くし、計量の安定性を高め、ホッパー側への脱気を良くする効果があるため、必ず設定願います。
  3. エステル系の樹脂であるUポリマーは、樹脂中に過剰な水分が存在すると、熱加工時に加水分解反応が生じ、樹脂の分子量が低下し、成形品の品質が低下します。乾燥条件は必ず守るとともに、成形時の再吸湿にもご注意ください。
  4. 熱風循環式棚型乾燥機使用の場合、ペレットの積層は3cm以下にして、上記の条件で乾燥してください。
  5. 乾燥機が、除湿タイプや減圧タイプ、真空タイプであれば、より効率よく乾燥することが可能です。
  6. 成形時は、成形機上のホッパーをホッパードライヤーにすることなどにより、ホッパーを加熱して、ペレットが乾燥温度になるように保温して、吸湿させないようにしてください。
  7. 吸水率は、AXシリーズ以外は0.02%以下に、AXシリーズは0.2%以下にする必要があります。
  8. 成形機は、1ショットが、シリンダー総容量の30〜70%に相当する成形機を選択してください。
  9. 成形機内で10分以上滞留させた場合は、パージを十分に行ってから、再度、成形スタートしてください。焼けやシルバーなどの外観不良が発生することがあります。
  10. AXシリーズで、成形品表面に曇りが発生した場合、成形条件面では金型温度・シリンダー温度を高めに設定し、金型面ではガス抜き対策を十分にしてください。
  11. 金型温度が低い場合、シャープエッジ部やゲート部に大きな残留歪が残ることになり、クラックの原因となります。金型温度は、金型表面実測で上記標準条件に有る温度にしてください。
  12. 防錆剤やそのほかのオイルが金型に付着している場合クラックの原因となりますのでご注意ください。

Uポリマーの成形において、発生の多いトラブルは次の3点です。

  • 1. 分子量(成形品粘度)低下による強度不足
  • 2. クラックの発生
  • 3. フローマークによる外観不良

技術サポート

  1. 当社の樹脂テクニカルセンターにて、金型お持ち込みによる成形試作対応を承ります。
    保有設備:日本製鋼所(JSW)製、定量フィーダ(飢餓供給)付き真空脱気装置「J Melter」
  2. CAE樹脂流動解析による金型設計のご提案も可能です。