環境方針・体制

環境保全活動の歩み

 ユニチカグループの環境保全活動は、50年にわたって連綿と進化してきました。引き続き未来へと続いていく環境経営に取り組んでいきます。

 ユニチカは、日本が公害問題で揺れていた1973年に「環境保全規程」を定め、規制値や基準値が守られれば良しとする他律的な生産活動とは一線を画しました。1991年には全社組織として環境保全委員会を設けました。1993年に「ユニチカ地球環境憲章」制定し、1994年には年1回の環境監査を開始するなどして現在まで続く環境配慮型経営の基本路線を確立しました。

 1997年度より環境中期計画に基づいた環境保全活動を進めています。

1973.09 環境保全規程を制定・施行
1991.10 環境保全規程を改正、環境保全委員会設置
1993.04 地球環境憲章を制定・施行
1993.05 環境保全規程を改正し、環境規程として制定・施行/環境委員会を設置し、毎年開催
1994.05 環境監査を開始(年1回)
(事業所自主監査と、本社スタッフによる社内監査)
1996.07 環境中期計画第1次(1997 ~ 1999年度)目標策定
1996.09 社内啓発誌“かんきょう”を発行開始
1997.10 主要事業所でISO14001の認証取得に向けて活動開始
1998.01 ユニチカ行動憲章制定・施行
1999.01 ユニチカケミカル㈱がISO14001取得(グループ第1号)
2000.10 環境中期計画第2次(2000 ~ 2002年度)目標策定
2001.04 ユニチカ行動基準作成
2002.10 ユニチカ環境報告書発行
2002.10~2022.9 環境中期計画第3次~第9次実施
2022.10 環境中期計画第10次(2023~2025年度)目標策定

環境基本方針

 ユニチカグループでは、1993年を環境元年とし、宣誓、基本理念、行動指針からなる「ユニチカ地球環境憲章」を制定しました。以後この憲章にのっとり、環境に配慮した企業経営を行うとともに、様々な環境活動に取り組んでいます。

ユニチカ地球環境憲章

宣誓

 私たち人類の活動範囲が広がり、活発となるに伴って、空気、水、土などの自然環境が地球的規模で急激に変化し、地球という限られた生態系の中で、私たちと共に生きている動植物のみならず、私たちの存亡さえ危惧される事態に立ち至っている。ユニチカは、一世紀余りにわたる事業活動を通じて社会に貢献してきたが、このような地球環境の厳しい現状を深く認識し、地球環境の保護、改善に一層の配慮をし、適切な方策を講じることが企業活動の根幹であることを宣明する。

基本理念

 暮らしと技術を結び、人と自然との共生に貢献する企業活動を行う。

行動指針

1.地球環境を常に配慮する
 企業活動を行うに当たっては、地球環境に与える影響を常に配慮する。殊に製品の製造に当たっては、地球環境に悪影響を与えないように厳格な管理をする。

2.技術開発で貢献する
 地球環境の保護、改善に貢献する技術の研究開発を積極的に推進する。

3.資源・エネルギーを効率的に利用する
 資源・エネルギーの効率的な利用を促進するとともに、限られた資源のリサイクルに努める。

4.広報、啓発活動を推進する
 地球環境の保護、改善に関する情報について積極的な広報活動を行うとともに、広く啓発活動を推進する。

5.ユニチカグループの総合力を発揮する
 ユニチカグループは、この憲章にのっとり総合力を発揮して、地球環境の保護、改善の実現に努める。

マネジメント体制

 ユニチカグループでは環境委員会においてグループ全体の環境関連の取り組みを管理し、具体的な省エネ活動についても取りまとめています。

 環境委員会では、生産活動を行う事業所や関連会社の排ガスや排水、産業廃棄物、騒音の管理状況や、環境負荷物質の排出状況、法規制への遵守状況を定期的にチェックするとともに、排水や排ガスの処理施設の管理状況、産業廃棄物やPCB廃棄物の管理状況などを現地に赴いて監査しています。また、3年ごとに環境中期目標を策定し、その達成に向けた取り組みを推進しています。

 環境委員会では省エネ活動として、毎年、生産活動を行う事業所や関連会社ごとにとりまとめられた省エネテーマを共有し、その進捗を確認しています。また、エネルギー消費原単位やエネルギー消費量、CO2排出量を確認し、エネルギー消費原単位1%/年改善を目標に省エネ活動を推進しています。

 2022年度より、事業所と関連会社に省エネルギー推進活動の整備に着手し、CO2削減と省エネ推進の活発化を図っています。

ISO14001の認証取得状況

 ユニチカグループでは、環境に配慮した企業活動の国際的な基準となっている、ISO14001の認証取得にも積極的に取り組んでいます。1999年以来、4事業所(宇治、岡崎、垂井、常盤)と主要グループ会社が認証を取得しました。また、関係会社の認証取得を支援する一方で、各社に対する環境監査も行っています。

ISO14001の認証取得工場

ユニチカ宇治工場
ユニチカ宇治プラスチック工場
ユニチカ岡崎工場
ユニチカ垂井事業所
ユニチカ総合研究所
日本エステル㈱岡崎工場
ユニチカテキスタイル㈱常盤工場
㈱アドール
ユニチカグラスファイバー㈱京都工場
ユニチカグラスファイバー㈱垂井工場
テラボウ㈱

環境中期計画

第9次(2021年度~2022年度)環境中期計画

 これまで環境中期計画で管理してきた産業廃棄物処理量の推移とエネルギー起源CO2排出量は、優先課題のKPIとして中期経営計画のサステナビリティプランにおいても管理するようにしました。それを受けて2023年度から新たに第10次環境中期計画を経営中期計画と同じ期間に再設定し、各目標もKPIと連動して管理することにしました。なお、2022年度の実績につきましては第9次中期計画に基づいて評価しています。

産業廃棄物処理量の推移 産業廃棄物処理量の推移

エネルギー原単位推移(2018年度を100とする指数) エネルギー原単位推移(2018年度を100とする指数)

エネルギー使用量推移(重油換算) エネルギー使用量推移(重油換算)

エネルギー起源CO2排出量 エネルギー起源CO2排出量

リサイクル率の推移 リサイクル率の推移

第9次(2021年度~ 2022年度)環境中期計画
課題 第9次中期計画 (2021~2022年度)
基準年度 基準値 目標値 基準年度に
対する
改善目標
2022年度
の実績値
評価結果
産業廃棄物
場外処理量の削減
2019年度 7,358t 7,063t 3% 削減 6,569t 達成
リサイクル率
の向上
2019年度 88% 89% 1ポイント
改善
84.9% 未達
エネルギー
使用量の削減
2018年度 151 ML 142 ML 5% 削減 136 ML 達成
エネルギー
原単位の改善
2018年度 0.759 L/kg 0.736 L/kg 3% 改善 0.749 L/kg 未達
CO2排出量削減 2005年度 489 kt/年 220 kt/年 55% 削減 263 kt/年 未達