CO2排出量削減(Scope1,2,3)

基本的な考え方とCO2排出量削減活動

 ユニチカグループでは事業活動および企業活動を通じて持続可能な社会を目指しており、世界的な気候変動、環境問題に関しても以前より取り組んでいます。
 温室効果ガス排出量の削減にも早くから力を入れており、他社に先駆けてガスコージェネレーションシステムを導入(2004年度宇治事業所、2006年度岡崎事業所)しています。
 2021年に策定したユニチカグループの優先課題においても、温室効果ガス排出量の削減を優先課題と設定し、温室効果ガスをCO2に換算した上で、2030年度のCO2排出量削減目標を2013年度比46%削減としました。
 事業活動においてはCO2排出量の削減に効果的な設備を導入するなど、まずは自らできることを積極的に進めることが重要と考えています。 CO2排出量の削減には計画的に取り組みその結果を社内外に公表することや、Scope1,2,3を毎年公表するなど、活動の透明性を高めることが企業としての信用を高めるものと考えています。そして企業の成長と地球環境の両面についての最適解を追求することが企業価値向上につながり、全てのステークホルダーの利益につながるものと考えています。

事業活動によるCO2排出量(Scope1,2)

 ユニチカグループでは、グループ内の全事業所におけるガスなどの使用に伴う直接的なCO2排出量であるScope1と、他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接的なCO2排出量であるScope2を毎年算定し、報告しています。
 2022年度に温室効果ガスの種類の算定対象を広げ、非エネルギー起源温室効果ガス(6.5ガス)をScope1に含めました。2013年度以降の全てのデータも非エネルギー起源温室効果ガスを加えてCO2に換算して再計算し、KPIの「CO2排出量」の基準値と目標値についても、非エネルギー起源温室効果ガスを加えた値に修正しました。2013年度比46%削減という2030年度目標は据え置きとしています。
 国内全グループにおける2023年度のCO2排出量はScope1とScope2を合わせて231kt-CO2eでした。政府目標と同じ2013年度を基準年とした場合の削減率は35%です。46%減という目標達成に向け、省エネ設備への更新などの施策を進めています。
 海外グループ会社における2023年度のCO2排出量はScope1とScope2を合わせて70kt-CO2eでした。2018年度を基準年として比較すると4%増加しました。

国内全事業所からのCO2排出量(Scope1+Scope2) 国内全事業所からのCO2排出量(Scope1+Scope2)

海外全事業所からのCO2排出量(Scope1+Scope2)※ 海外全事業所からのCO2排出量(Scope1+Scope2)※

(注)2023年度はコージェネシステムにおけるエネルギーの排出量の算定方法を見直したことにより、前年度対比で国内事業所のScope1が減少し、Scope2が増加しました。

優先課題(マテリアリティ)のKPI(2030年度の目標)

CO2 排出量※(国内全グループ)
2030年度目標:193kt-CO2e (2013年度比 46%削減)
2023年度実績:231kt-CO2e (2013年度比 35%削減)

※非エネルギー起源の温室効果ガスを含む。

自社以外のサプライチェーンにおけるCO2排出量(Scope3)※1

 2022年度よりScope3のCO2排出量の算定を開始しました。2023年度は算定における組織的範囲をユニチカ株式会社に加えてグループ会社4社※2に拡大し、全15カテゴリのうち、9カテゴリについて算定した結果、802kt-CO2eとなりました。

※1 当社の事業に関するサプライチェーン(原材料調達から最終製品の廃棄まで)から発生するCO2のうち、Scope1とScope2を除いたものの合計。
※2 ユニチカトレーディング(株)、日本エステル(株)、(株)アドール、テラボウ(株)

自社以外のサプライチェーンにおけるCO2排出量(Scope3)

単位:kt-CO2e
2021 2022
合計
613 586
カテゴリ1 - 購入した製品・サービス※1
417 399
カテゴリ2 - 資本財
11 13
カテゴリ3 -
Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー活動※2
68 66
カテゴリ4 - 輸送・配送(上流)※1
33 29
カテゴリ5 - 事業から出る廃棄物
3.8 4.4
カテゴリ6 - 出張
0.2 0.2
カテゴリ7 - 雇用者の通勤
0.6 0.6
カテゴリ8 - リース資産(上流)
該当する活動なし 該当する活動なし
カテゴリ9 - 輸送・配送(下流)
データ収集が困難なため
未算定
データ収集が困難なため
未算定
カテゴリ10 - 販売した製品の加工
算定対象外※3 算定対象外※3
カテゴリ11 - 販売した製品の使用
算定対象外※4 算定対象外※4
カテゴリ12 - 販売した製品の廃棄
77 72
カテゴリ13 - リース資産(下流)
該当する活動なし 該当する活動なし
カテゴリ14 - フランチャイズ
該当する活動なし 該当する活動なし
カテゴリ15 - 投資
1.8 1.8
Scope3(ユニチカおよび一部グループ会社*1)
単位:kt-CO2e 2022 2023
合計 586 802
カテゴリ1*2 購入した製品・サービス 399 595
カテゴリ2*3 資本財 13 14
カテゴリ3*4 Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー活動 66 68
カテゴリ4*2 輸送・配送(上流) 30 28
カテゴリ5*3*5 事業から出る廃棄物 4 4
カテゴリ6*3 出張 0.2 0.3
カテゴリ7*3 雇用者の通勤 0.6 0.8
カテゴリ8*6 リース資産(上流)
カテゴリ9*7 輸送・配送(下流)
カテゴリ10*8 販売した製品の加工
カテゴリ11*9 販売した製品の使用
カテゴリ12*3 販売した製品の廃棄 72 90
カテゴリ13*6 リース資産(下流)
カテゴリ14*6 フランチャイズ
カテゴリ15*3*10 投資 2 2

*1 ユニチカトレーディング(株)、テラボウ(株)、(株)アドール、日本エステル(株)
*2一部項目品については連結の範囲で処理しております。
*3 2022年度以前の対象範囲はユニチカ(株)です。
*4 組織的範囲はユニチカグループ全体です。
*5 2023年度より組織的範囲はユニチカグループ全体です。
*6 該当する活動なし。
*7 データ収集が困難なため未算定。
*8 WBCSD(持続可能な開発のための経済人会議)の「化学部門バリューチェーンの企業 GHG排出量算定および報告に関するガイダンス」に「用途及び顧客構成が多様であることにより信頼性のある数字を入手することが困難であるため、化学会社には下流排出量を報告する義務がない」と規定されているため、算定していません。
*9 関連性がありません。ユニチカは素材が主な販売製品であり、電気や燃料を使用する製品がないことから該当する使用段階のGHG直接排出はありません。
*10 2023年度は2022年度のデータを元にした暫定値です。

物流におけるCO2排出量の削減

 物流においては、モーダルシフト、輸送効率化などを進め、原材料、製品、廃棄物などの搬入出に伴う環境負荷の低減に取り組んでいます。行政へ届け出たユニチカグループが特定荷主となる2023年度の輸送量は48,752kt・㎞、CO2排出量は17.4kt-CO2e(2013年度比34%削減)となりました。今後もアイドリングストップやエコタイヤの推進、鉄道の利用の拡大などにより、グリーン物流に取り組んでいきます。

TOPIC

ユニチカガラスビーズ株式会社が省エネ法の事業者クラス分け評価で6年連続Sを獲得

ガラスビーズの総合メーカーユニチカガラスビーズ株式会社は、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(省エネ法)の事業者クラス分け評価制度において、経済産業省から2018~2023年度の実績に対し6年連続S評価を獲得しました。 今後も省エネルギーの取り組みが優良な事業者(目標達成事業者)として、社員一丸となり省エネルギーに取り組んでいきます。

https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/enterprise/overview/institution/

[資源エネルギー庁HP クラス分け評価結果に公表されています。]

資源エネルギー庁HP クラス分け評価結果