コンプライアンスに対する考え方
ユニチカグループは、コンプライアンスの実行を経営や事業に係る最重要課題と認識し、法令・社会規範並びにユニチカグループ企業行動憲章、ユニチカグループ行動基準および社内諸規程を遵守することを基本方針に掲げ、積極的に取り組みます。そして、社会的責任を果たすとともに、ユニチカグループの信用の維持、向上に努めます。
ユニチカグループ企業行動憲章/ユニチカグループ行動基準
ユニチカグループでは、1998年に社会的使命を果たすための基本的な方針として「ユニチカ行動憲章」を制定し、2001年に「ユニチカ行動基準」の初版を発行しました。2020年4月1日にそれぞれを「ユニチカグループ企業行動憲章」、「ユニチカグループ行動基準」として改正しました。企業として守るべき「ユニチカグループ企業行動憲章」を従業員の具体的な行動に落とし込んだものが「ユニチカグループ行動基準」です。ユニチカグループ全ての役員と従業員に、「ユニチカグループ行動基準」の冊子と常に確認できるカードサイズの携帯版を配付し、「ユニチカグループ行動基準」の遵守を推進しています。
毎年、新入社員研修や階層別研修時にコンプライアンス研修を実施するほか、インターネットを活用したeラーニングによる学習機会を設けるなど、従業員へのコンプライアンス意識の周知と定着に努めています。
また、「コンプライアンス委員会」はコンプライアンス統括責任者を委員長とし、ユニチカグループ企業行動憲章およびユニチカグループ行動基準の管理並びに教育啓発活動の実施、コンプライアンス体制の構築および執行状況、内部通報制度の運用状況の監視など、ユニチカグループのコンプライアンス体制を横断的に統括、推進しています。
ユニチカグループ企業行動憲章
ユニチカは、「暮らしと技術を結ぶことによって社会に貢献する」という経営理念に基づき企業活動を実践することによって、持続可能な社会の実現を目指します。また、国の内外において、関係法令、国際ルール及びその精神を順守しつつ、高い倫理観を持って社会的責任を果たしていきます。
- 1.社会に有用な財・サービスを環境・安全に配慮して開発、提供します。
消費者・顧客に対して、商品・サービスに関する適切な情報提供、誠実なコミュニケーションを行い、満足と信頼を獲得します。 - 2.公正かつ自由な競争ならびに適正な取引を行い、また、政治・行政とは健全な関係を保ちます。
- 3.広く社会とのコミュニケーションを図り、企業情報を積極的、公正に開示します。
- 4.すべての人々の人権を尊重する経営を行います。
- 5.海外の文化・慣習を尊重し、地域の発展に貢献します。
- 6.従業員の能力を高め、多様性、人格、個性を尊重する働き方を実現します。
また、健康と安全に配慮した働きやすい職場環境を整備します。 - 7.環境問題への取り組みは、人類共通の課題であり、企業の存在と活動に必須の要件として、主体的に行動します。
- 8.「良き企業市民」として、積極的に社会に参画し、その発展に貢献します。
- 9.市民生活や企業活動に脅威を与える反社会的勢力の行動やテロ、サイバー攻撃、自然災害等に備え、組織的な危機管理を徹底します。
- 10.経営トップは、本憲章の精神の実現が自らの役割であることを認識して経営にあたり、実効あるガバナンスを構築して社内、グループ企業に周知徹底を図ります。また、本憲章の精神に反し、社会からの信頼を失うような事態が発生した時には、経営トップが率先して問題解決、原因究明、再発防止等に努め、その責任を果たします。
ユニチカグループ行動基準 「私たちの約束。」
私たちには、一人ひとりの行動において、果たすべき約束があります。
今日の行動が、ユニチカグループの未来を拓きます。
私は、ユニチカグループの一員として誇りを持ち、同時にグループを代表する役員・従業員として節度と責任のある行動を心がけます。
自分の行動が行動基準に沿っているか、社会の常識からかけ離れていないか、自分自身で正しいと思える行動かどうかを常に考え、行動します。
社会に有用な技術・製品・サービスを環境・安全に配慮して開発・提供します。
1-1.品質第一 | 製品・サービスの関係法令、基準を守り、品質を第一とします。検査データなどは、正しく取り扱います。 |
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1-2.誠実、公正な取引 | 全てのお客様に対して、誠実で透明なコミュニケーションに努め、公正な取引、節度と良識のある活動を行います。 |
各国の法令・国際規範・社内規程を順守し、高い倫理観を持ち、
常にコンプライアンスを意識して活動します。
2-1.独占禁止法・輸出入管理・インサイダー取引規制 | 独占禁止法、戦略物質の輸出入管理、インサイダー取引規制の理解を深め、抵触しないよう細心の注意を払います。 |
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2-2.反社会的勢力 | 反社会的勢力には、毅然とした対応を行います。 |
2-3.情報開示 | 情報は、適時、適切に開示します。 |
2-4.地域への貢献 | 活動する地域での相互交流を深めます。 |
2-5.環境問題への取り組み | 企業活動、個人活動の両面で地球環境の保全に取り組みます。 |
2-6.国際化への対応 | 海外の文化・慣習を尊重し、地域の発展に貢献します。 |
多様な個性を尊重し、全ての人が率直に意見や行動を示せるよう、
風通しの良い職場づくりを心がけます。
3-1.ダイバーシティと人権 | 全ての従業員の個性を尊重し、ハラスメントを許しません。 |
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3-2.意識改革 | これまでの常識にとらわれることなく、何が正しいのかを常に考え、行動します。 |
3-3.会社情報の管理 | 会社の定める規程に基づき、正しく情報を管理します。 特に、機密情報は、外部への流出、紛失などがないように厳重に管理します。 |
4-1.適用範囲 | このユニチカグループ行動基準は、ユニチカグループの全ての役員(含む執行役員)・従業員に適用します。 グループ各社の経営トップは、この行動基準の実現を自らの職責としてその徹底を図り、社内体制を確立するものとします。 |
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4-2.制定及び改廃 | この行動基準の制定及び改廃は、ユニチカ株式会社の取締役会にて決定するものとします。 |
4-3.主管部署 | この行動基準の主管部署は、法務コンプライアンス部とし、解釈については、法務コンプライアンス部担当役員が行うものとします。 |
4-4.通報・違反時の対応 | この行動基準に反する行為を知った役員・従業員は、上司、もしくはユニチカグループの定める内部通報窓口に報告や相談することが求められます。 この場合、報告・相談者は、保護されます。また、この行動基準に抵触する行為を行った場合は、その内容に応じて、規程に基づき、処分の対象となる場合があります。 |
内部通報窓口の設置
通報者のプライバシー保護や通報を理由とした不利益な取り扱いの禁止などを明記した「内部通報取扱規程」を施行しています。従業員が不正・違法行為に気づいたらすぐに(匿名でも)通報できるよう社内と社外に2つの通報窓口を設置し、相談・通報を受け付けた際には、適時適切に対応を行っています。なお、2023年度の内部通報件数は58件(ハラスメント相談窓口受付件数も含む)でした。
ハラスメント相談窓口の設置
セクシュアル・ハラスメント、パワーハラスメント、、妊娠・出産・育児などに関するマタニティハラスメント、および介護に関するハラスメントといった、職場におけるハラスメントについての相談窓口を各事業所やグループ会社に設置し、ハラスメントの早期発見と早期解決を目指しています。
2012年にハラスメント防止を目的として制定した「ユニチカグループにおけるハラスメントなど人権侵害の防止に係るガイドライン」の2016年12月改定時に、被害者の性的指向、性自認にかかわらずセクシュアル・ハラスメントを許さないこと、同性間であっても相手の望まない性的言動はセクシュアル・ハラスメントに該当することを追記するなど、ハラスメント防止に幅広く取り組み、全てのグループ従業員が気持ちよく働くことができる職場を目指しています。
安全保障輸出管理
ユニチカグループでは「安全保障輸出管理規定」に基づき、輸出管理委員会の下、事業部門やグループ会社に配置された輸出管理責任者などが日々の輸出管理業務(貨物の輸出、技術の提供)を実施しています。「輸出管理委員会」は、外国為替および外国貿易法などの関係法令や、我が国が遵守すべき国際条約などに基づく安全保障輸出管理を主務とし、日常的な管理体制の整備や運用状況の監視、教育・啓発などを行っています。委員会事務局は監査などを通じて、各部署での管理状況をチェックするとともに、「みなし輸出管理」への対応もれが無いようにグループ全体への周知に努めています。
2023年度は、外部講師による輸出管理研修を行い、輸出管理業務の重要性を経営層全員が再認識しました。